FEATURE

ふくおか経済EX 2017

(株)オーレック


「草と共に生きる」日本の農家を支える農業機械メーカー

農業機械メーカーの㈱オーレック。オリジナリティーを追求したものづくりに賭ける思いを原動力に農業分野で新たなマーケットを創出している。卓越したアイデアとそれをカタチにする技術力で常にニーズを先取りしてきた同社は、全面リブランドにより農業の魅力発信に尽力、トップメーカーとして日本の農家を支え続ける。

「世の中に役立つものを誰よりも先に創る」精神で市場開拓

乗用草刈機、自走式草刈機の分野で国内4割、OEM含めると5割以上のシェアをもつ㈱オーレック。「世の中に役立つものを誰よりも先に創る」精神で、戦後の物不足の時代から小型農業機械を中心に製品開発に取り組み、従来に無い領域を開拓、業界初の製品を次々に世に送り出してきた。同社の主力製品の斜面用草刈機「スパイダーモアー」、あぜ道を刈る二面草刈機「ウイングモアー」、乗用草刈機「ラビットモアー」などは、当時から業界にないオリジナリティー溢れる革新的な製品として注目を集めてきた。1988年の2代目社長就任以来、「百見は一感に如かず」と持論を説いてきた今村健二社長。何よりも現場主義に重きを置き、農家に出向き農業体験で得た現場の声を製品に反映してきた。

また、本社敷地内にテクノセンターと製造工場を構え、設計開発から生産までを一貫して行い、製品数は80機種以上あり、主要部品の内製化比率も高い。その徹底したモノづくりは実績に裏打ちされ、農業機械業界における国内市場がこの30年間で8500億円から4300億円にまで縮小するなか、同社は26億円から111億円と成長の一途をたどっている。「現場を見渡せば、もっと便利に、改善できる部分はたくさんある。限られた市場でパイを奪い合うのではなく、従来存在しなかった新しい市場を創り出すことでチャンスは生まれる」と今村社長。農を起点とした新規事業領域の拡大も視野に研究を重ね、また、海外展開は、メイドインジャパンの高性能・高品質を広く発信し、欧米に加え、オセアニア、アジア圏を中心とした販路開拓を強化している。

八女郡広川町の本社・工場

全面リブランディングで就農人口拡大の一助に

2016年春、「草と共に生きる」のコンセプトをつくりあげ、それを表現するロゴデザインへと一新した。ロゴは草をイメージした斜め4本の棒を並べ、各機種にもあしらいデザイン性を高めている。そのブランド発信拠点となるのが、「グリーンラボ」。同年6月、長野市赤沼に同社初のショールームとして開設した。農機を展示し、体験型店舗としてデモ機を貸し出し実際に試せる場所も用意。有機栽培や「草生栽培」による健全な土壌づくりなど、安心安全な食づくりと環境に優しい農業を実現させるための情報発信拠点としての役割も担っていく。17年秋には青森県弘前市に2拠点目を開設予定だ。

地域に必要とされる企業に

自ら世の中に役立つ“人財”を育てるため社員教育も手を緩めない。価値を創造するチャレンジ姿勢や成長を奨励するインセンティブ制度、国内外研修など多様なスキルアッププログラムを展開している。「製造業にありがちな技術一辺倒からの脱却を図り、マネジメント力、コミュニケーション力を高め、地域に必要とされる企業であり続ける」(今村社長)。こうした想いで始まった「オーレック祭り」(毎年秋分の日)は、本社工場を一般開放し、来場客3000人を超える一大イベントに発展。老若男女が楽しめる企画運営から当日のおもてなしまで社員で行い、地域住民に貢献するCSR活動にも意欲的だ。

就農人口は減り、TPP問題で海外からは安い農産物が流れてくるかもしれない。だが、新たな可能性を生み出せる農産物が日本に多くあることも言明し、安心安全な食づくりを、農業機械で後方支援し、新時代を迎える日本の農家を支えていく。

今村健二 社長
いまむら・たけじ/久留米市出身、1952年7月5日生まれの64歳。明治大学工学部機械科卒。座右の銘は「百見は一感に如かず」

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9月3日は何の日—?答え.草の日です。2016年日本記念日協会より認定され今後関連イベントも計画中だ

【DATA】
所在地 〒834-0195 八女郡広川町日吉548-22
TEL  0943-32-5002
FAX  0943-32-6551
創業 1948年10月
設立 1957年7月
資本金 9,500万円
事業内容 緑地管理機 農業機械製造販売
年商 111億円(2016年6月期)
従業員 275人
関連会社 Orec America, Inc.
URL http://www.orec-jp.com/

【採用情報】
募集職種 総合職(研究開発、生産改善、営業)
応募資格 高専卒業以上
採用実績 2017年採用実績 7名
採用予定 2018年採用予定 7名
問合せ先 TEL.0943-32-5072
担  当 ブランディング広報グループ

(ふくおか経済EX 2017より)