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ふくおか経済EX 2017

西部電気工業(株)


創立70周年、収益構造の変革で経営基盤の確立目指す

今年7月3日、創立70周年の節目を迎える西部電気工業㈱。昨年度スタートした中期経営計画(2016〜2018)〜Challenge & Change〜では「収益構造の変革による経営基盤の確立」と「安定配当+収益連動配当の実施」を2本柱に据え、次なる目標を目指す。

昨年度、中期経営計画(2016〜2018)〜Challenge & Change〜を策定

1947年、福岡市において無線施設建設・保守の「西部電気通信工業㈱」として創立し、同年熊本市に本社を移転。その後、順調に業容を拡大するとともに、九州各県での拠点整備も進め、2010年には創立の地である福岡市に本社を再移転した。現在では地元九州のICT社会を情報インフラ整備の面から支えるとともに、長年培った豊富な経験と最新の情報通信技術(ICT)で、高度化・多様化する情報化社会に対応する西部電気工業㈱。

昨年度スタートした中期経営計画(2016〜2018)〜Challenge & Change〜では「収益構造の変革(パラダイムシフト)による経営基盤の確立」と「安定配当+収益連動配当の実施」を2本柱に据え、2018年度に売上高550億円、営業利益15億円、え(1株当たり当期純利益)250円以上を目指す。特に収益構造の変革については、投資構造の変化などで通信系事業が減少傾向にある中、徹底した効率化を推進するとともに、通信系事業以外の「今後のコアとなる事業」へのチャレンジを積極的に進め、売上高比率50%を見据える。

設備メンテナンスまで確実にサポート

「今後のコアとなる事業」の萌芽が続々と

例えば、クラウドサービスを中核としたIoTソリューション(河川監視、車両の入退管理)をはじめ、防災やセキュリティ強化を目的とした自治体、船舶、ホテル、病院、学校等への無線システム(Wi-Fiなど)の構築などをトータルサポートする「ソリューション事業」。業務に合わせて構築が可能な統合型ビジネス管理ソリューション(ERP)などの「ソフトウェア事業」。また、道路情報板表示装置やトンネル非常設備、迷走車警告システム等の道路系工事、無電柱化等の電線類地中化工事、下水管の老朽化に対応する管更生工事などの「社会インフラ事業」。さらには、ビル内における電気、空調、LANなどの設備や入退室等のセキュリティシステムなど、ビル全体の環境整備に向けた「スマートビルソリューション」。水処理・ゴミ処理設備の建設・メンテナンス等の環境プラント事業および太陽光発電事業などの「環境事業」が挙げられる。これら「今後のコアとなる事業」の萌芽が次代の西部電気工業のカギを握る。

最適なソリューションを提案

全社一丸でKAIZEN活動と社会貢献活動に取り組む

安全・品質、CSR、法令順守、情報セキュリティの確実な実行は企業としての基本となる。「企業力」強化とともに、70周年に向けて様々な施策を打ち出す。特に「KAIZEN活動」と「社会貢献活動」には全社員一丸となって積極的に取り組んでいる。特に、地域に密着した環境関連のCSR活動には力を入れている。2010年に熊本県菊池市と森林整備に対して支援する「企業・法人との協働の森づくり『西部の森きくち』協定」を締結。毎年春には現地で「植樹祭」を開催。社員、OB、家族などが参加してヒノキやヤマモミジ、ヤマザクラなどの植樹や下刈り活動を実施。糸島市では「糸島市松林保全アダプト事業」に参画し、春と秋に二丈福井海岸で松林の保全活動を実施している。同社のグループ社員とその家族、OB会などが松林を松くい虫被害から守るために、あらかじめ区分けされたエリアで枝拾い、松葉掻きなどに汗を流す。今年は4月22日に菊池市の西部の森で、5月13日に糸島市の二丈福井海岸でそれぞれ保全活動を実施する。

社員、OB、家族などが参加して糸島市の二丈福井海岸で保全活動(2016年11月)

 

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収益構造の改革と新たなコア事業の確立でさらなる高みを目指す

【DATA】
所在地 〒812-8565 福岡市博多区博多駅東3-7-1
TEL 092-418-3111㈹
FAX 092-418-3349
創業 1947年7月
設立 1947年7月
資本金 16億円
事業内容 ICTソリューション、ソフトウェア開発、土木・情報インフラ設備、建設設備、環境プラント、太陽光発電、情報エンジニアリングの各事業
年商 514億円【連結】(2016年3月期)
代表者 宮川一巳
従業員 956人(2016年3月現在)
URL http://www.seibu-denki.co.jp

【採用情報】
ホームページをご覧ください。

(ふくおか経済EX 2017より)