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医療法人 済世会


河野 正美

医療法人 済世会 理事長

かわの・まさみ/東京都出身。1961年6月30日生まれの49歳。九州大学大学院にて医学博士号授与される。九州大学病院精神科勤務を経て、98年4月より医療法人済世会河野病院(糟屋郡篠栗町)院長。2005年7月医療法人済世会理事長に就任し、あわせて河野名島病院(福岡市東区)、河野粕屋病院(糟屋郡宇美町)ほか関連施設を統括指揮。趣味は野球観戦、ゴルフなど。最近は「iPad」での読書にハマっているそう(蔵書400冊)
(写真)薬院河野クリニック内「元衆議院議員河野正メモリアルホール」にて

精神科患者の社会復帰支援する『にじいろプロジェクト』着々

糟屋郡篠栗町の「河野病院」をはじめ3つの精神科専門病院などを運営する医療法人済世会は、2005年に就任した2代目の河野正美理事長のもと、心を病んだ患者の社会復帰を支援する『にじいろプロジェクト』に取り組んでいる。河野理事長は「そもそも、統合失調症はじめ精神病は治らない、入院=閉じ込めるといった間違った認識を払しょくしたかった」と『にじプロ』開始の理由を明かす。
今年2月には、福岡市中央区薬院に復職デイケア併設の「薬院河野クリニック」とセカンドオピニオン施設「メディカルサポート薬院」を同時オープン。「街中に精神科クリニックが必要な時代が来る」と予想していた創設者である亡き父・正氏の遺志を継ぎ、念願の福岡都心部再進出を果たした。「うつ病を患った方が退院後、すぐに復職できるとは限らない。都心のクリニックのリラックスルームでゆったり過ごしながら、徐々に復職できるまでのプログラムを提供していきたい」。
来年3月には、「河野粕屋病院」(糟屋郡宇美町)の建て替え工事に着手。「自然環境の良さに加え、新病棟にはストレスケア室や認知症対応施設を設け、新しい取り組みをしていきたい」という河野理事長。雨上がりの空にかかる“にじ”を見たときのように爽快な気持ちになってもらう施設づくり『にじいろプロジェクト』を着々と進める。

DATA
所在地/本部/〒811-2413 糟屋郡篠栗町大字尾仲139
TEL/092-947-0611
創業/1946年6月
法人設立/1951年7月
事業内容/病院の運営(精神科・神経精神科、内科、社会復帰施設)
従業員/370人
拠点/「河野病院」(篠栗町)、「河野粕屋病院」(宇美町)、「河野名島病院」(福岡市東区)、「薬院河野クリニック」(同中央区) 他デイケアセンター・グループホーム等
関連会社/㈱ユーティリティー、NPO法人にじいろ福祉会

http://www.kawano-hp.com

(ふくおか経済2010年11月号FACE)