FEATURE

ふくおか経済EX 2018

八洋食品(株)


市販用と業務用の両輪で成長を期す餃子専門メーカー

今年4月に創立55周年を迎えた八洋食品㈱は、国内に4つの製造工場を持ち、一般市販用チルド餃子で西日本トップの生産量を誇る餃子専門メーカーだ。近年はその商品開発力と多品種少量生産対応を強みに、外食産業や量販店内デリカ向けの業務用冷凍餃子も成長著しく、この両輪でさらなる成長を期している。
一般市販用チルド餃子においては、「博多発 ラーメン屋さんの餃子」や「七味八珍」といったロングセラーの人気商品のほか、トップメーカーとして毎年春と秋に新商品を発売し、卸し先である量販店の売り場活性化の提案に注力。肉も野菜も安心安全な国産原料にこだわっているのはもちろん、特に近年は、冷凍にはないチルドならではの“おいしさ”や“鮮度感”を追求した高付加価値商品の開発に入れ、数々の“創作餃子”を世に送り出している
こうした商品を開発できるのは最先端のラインシステムを導入し、食品安全・品質管理の国際規格「SQF」認証を取得している本社工場をはじめ国内の4つの工場による生産体制を構築していることが大きい。よりおいしいものを、よりタイムリーにお届けするという発想のもと、いち早くオートメーション化を採用。OEM(相手先ブランドによる製造)戦略をはじめ、関東、関西工場の新設など、年々高まる需要に確実に応える体制を着々と整えている。
この生産体制を強みに、この10数年で市販用に並ぶ柱に成長したのが、業務用冷凍餃子だ。特に業務用の強みとしているのが、小ロット(具材1,000kg)でオリジナルのPB餃子を作れる点。しかも国内生産ならではの生冷凍餃子のため、加熱冷凍品と比べて、肉のジューシーさや野菜のシャキシャキ感が格段に違い、納入先企業のこだわりを再現しやすいのが特長だ。当初ラーメン店などが中心だった納入先も、外食チェーンや産業給食、量販店内デリカ部門等々に広がり、今後も成長性の高い業態への提案を推し進める方針だ。
近年、その需要は国内にとどまらず、海外からも高い評価を受けている同社。今後も市販用と業務用の両輪で、おいしさを追い続け、さらなる成長を目指している。

アンテナ店として運営する持ち帰り専門の餃子店「博多餃子 八助」高宮店

 

【DATA】
所 在地/〒811-0123 糟屋郡新宮町上府北4-1-1
TEL/092-963-1231
FAX/092-962-0502
設立/1963年4月
資本金/8,400万円
事業内容/冷蔵・冷凍調理食品(餃子・焼売・ワンタン等)の製造
年商/87億2,200万円(18年1月期)
代表者/川添修三
従業員/280人
出先/(工場)本社滋賀県近江八幡市群馬県渋川市(出張所)広島高知
関連会社/㈱関西八洋㈱八洋フーズ八洋企画㈱明和物産㈱㈱八洋グループ本社八洋㈱
URL/http://www.hachiyo.com

(ふくおか経済EX2018)