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TheFace2011

むらつ歯科クリニック


村津 和正

(医)むらつ歯科クリニック 理事長・歯学博士

むらつ・かずまさ/九州大学歯学部卒、同大学院博士課程満了。テキサス大学生命医学研究所留学。歯学博士。九州大学健康科学センターにて日本で最初の健康外来歯科口腔内科を担当し、「歯と命のつながり」を追究し続けている。理事長を務めるNPO法人日本歯臓協会では、これまで3万人以上の署名を集め、「虫歯菌根絶」や歯科保険医療制度の未病予防型への転換を訴えている。著書に「歯は臓器だった」「歯は中枢だった」(KOS刊)、「歯は命とつながる臓器」(三五館刊)など。09年に「歯は臓器だった」の英訳版を発行し、全世界の主要図書館3276カ所へ寄贈。また、中華民国の歯科医学総会で講演した

開院20年、7500症例が実証した「歯中枢説は真説」

歯は中枢という「歯中枢説」の真偽を問うために、スタッフ1人、チェア3台でスタートしたKOS(現KOSMOS国際口腔健康科学センター)と「むらつ歯科クリニック」。現在、40数人のスタッフとチェア29台を抱え、来年2月で開院20年を迎える。
村津博士は、歯を噛むためだけの道具とする「歯末梢説」でなく、それ以上に「歯は脳中枢神経系の一部として、脳・全身の統御に決定的役割を果たす」と提唱してきた。同院には実際に、歯が原因で引き起こされた全身的な不調や病気を訴える患者が多く訪れ、多発性硬化症、パーキンソン病、変形性股関節症、胸椎後縦靭帯骨化症、潰瘍性大腸炎など数々の難病を含め歯中枢説の歯科治療によって回復と向上を導いてきた。今年2月には日本健康支援学会、10月には日本口腔衛生学会で発表。これまでの7500症例を経て、今や真説として証明された。自身11冊目の著書が夏に幻冬舎から発行されたほか、国際学術雑誌にも投稿するなど、その発信は国内外に広がる。
「歯末梢説から歯中枢説へ、間違っている教科書を変えないと」。医学の盲点を指摘し続けてきた村津博士。20年たった今でも「これからだ」と意気込む。

DATA
所在地/〒812-0011福岡市博多区博多駅前2-5-9萬代ビル1〜6F、8F
TEL/092-476-0808
診療時間/午前9時30分〜午後6時まで
診療科目/一般歯科、矯正歯科

http://www.muratsu-dc.jp

KOSMOS国際口腔健康科学センタ— http://www.kos0808.co.jp
NPO日本歯臓協会 http://muratsu.jp

(ふくおか経済2011年11月号FACE)