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資産規模2,500億円達成に向け、ポートフォリオの充実が進行

（写真左下）2029年3月に取得予定の「（仮称）アイランドシティ港湾関連用地（底地）」
（中央）今年3月に取得した「熊本イーストフロントビル」
（右下）統合報告書2022

昨年6月に発表した物流用地取得（予定）に続き、今春新たに熊本県のオフィスビルを取得した。オフィスビルとしての県外物件は初。従来から進めているサステナビリティへの取り組みも、「CASBEE不動産評価認証」取得（福岡リート投資法人）、「福岡県SDGs登録制度」への登録（福岡リアルティ）等、着々と進行している。

資産の成長と地域貢献の両立を目指す

福岡・九州“地域特化型”リートの福岡リート投資法人は「Act LocalとThink Globalによる、地域活性化と魅力ある街づくりへの貢献」をビジョンに掲げ、同事業を展開している。
戦略において、一番の特色である地域特化型という点と、投資家がその特色の価値をどこまで評価するかという点は悩ましく、REITの投資口の価格（バリュエーション）は、成長性（成長期待）に対する評価によって変わるのに対し、保有する資産を通じて地域に貢献するという同投資法人の想いからすると、資産規模の成長だけを考えることはビジョンと一致しない。
同投資法人の執行役員を務める古池社長は、「福岡を中心に九州・沖縄で優良な不動産に投資を行い、不動産の運用を通じて、地域の活性化等、何に貢献できるかという点をしっかり考えて、REITを運営していきたい」と語る。

開発にも軸を置いた事業展開

地域特化というこだわりにおいて、ビジネスフィールドである福岡を中心として九州・沖縄の街の発展に貢献するため、昨年運用ガイドラインを改正することで、より柔軟に開発物件への投資を行えるようにした。新たに開発リスクを負うことになるものの、相対的にNOI（純収益）が高い物件を取得し得ることができると古池社長は期待を寄せる。

（写真）CASBEE不動産評価認証でAランクを取得したサニックス博多ビル（左）と、グランフォーレ薬院南（右）

会社の成長を担う人材育成を推進

会社の成長には人材の成長が必要だと古池社長は語る。これまでThink Globalを実践すべく、北米への海外研修や、深圳への視察研修を実施。また、資格取得補助制度も豊富なメニューがあり、多くの社員が不動産証券化協会認定マスターや宅地建物取引士等、不動産や金融に関する資格の取得を支援している。
こうしたこれまでの施策や実績により、今年2月、SDGsに積極的に取り組む県内の企業や団体を県が広く公表し、SDGsへの貢献を「見える化」する「福岡県SDGs登録制度」の第一期登録事業者として、㈱福岡リアルティが登録された。「ノー残業の推進」「年次有給休暇取得の推進」「子育てと仕事の両立支援」など、多様な働き方の推進を行っている。

（写真左）「福岡県ＳＤＧｓ登録制度」登録証 （右）福岡市Well‐being&SDGs登録制度「マスター」登録証

サステナビリティの取り組みもさらに進展

サステナビリティへの取り組みも進んでいる。
3月には福岡リート投資法人が保有するサニックス博多ビル、グランフォーレ薬院南の2施設について、建築物などの環境性能を総合的に評価するCASBEE（建築環境総合性能評価システム）不動産評価認証で、最上位のSランクに次ぐAランク認証を取得している。
また昨年末には、包括的な非財務情報の拡充と持続的成長に向けた投資家との対話促進を目的とする統合報告書を発行した。4回目となる今回は、価値創造ストーリーの構築/再構成、事業戦略と各部門戦略とのつながりを意識したCEOメッセージに重点を置いた。来年度に向けても、非財務情報の拡充や経営戦略に関するマテリアリティの更新を予定している。

古池善司 社長 こいけ・ぜんじ／福岡市出身、１９６２年１０月１１日生まれの６０歳。九州芸術工科大学（現 九州大学芸術工学部）卒業。８８年４月㈱福岡相互銀行（現 ㈱西日本シティ銀行）入行、９１年８月福岡地所㈱入社、２１年６月福岡リアルティ社長、２２年５月から福岡リート投資法人執行役員を兼任。趣味はゴルフ・ランニング

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応募資格／大学院・大学卒
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（ふくおか経済EX2023年）