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自己資本比率70％超の安定経営で売上高80億円へ
（写真）福岡支社（福岡市博多区博多駅中央街8-1 JRJP博多ビル9F）のメンバー
「2025年5月期に売上高100億円、経常利益10％達成」を目指す長期ビジョンの実現に向け、前段階の位置づけで取り組んできた第2次中期経営計画が最終年度を迎えた。23年5月期中間決算は、売上高が前年同期比1.9％増の39億39万円、経常利益は6.5％増の3億1,283万円の増収増益で折り返し、通期は計画通り初の売上高80億円突破と経常利益6億4千万円での着地を目指す。
その根底には「商品提供力」、「人材力」、「資金調達力」の差別化戦略と、自己資本比率70％超（前期末決算時）という強靭な財務基盤による高い信頼性にある。この安定経営を生かし、個人事業主から中小規模の不動産業者が独立性を担保しながら手を取り合う「ボランタリーチェーン」の構築を検討。「当社から独立した卒業生も含めて、企業規模や資金力の問題で取引のチャンスを逃している不動産事業者は多い。だからこそチェーンの中で情報を共有し、当社の信用力を生かすことが出来ればビジネスの幅は広がっていく」と思いを語る。
40周年に向けた飛躍の1年に
こうした発想は荻野社長が理想とする「家族のような経営」から生まれている。社長を親として、家族のように気兼ねなく意見やアイデアを発することができる雰囲気の会社とすることこそ、企業が成長するためには不可欠という考えだ。「経営者として苦しんだ時、母から社長の堅いイメージを捨て、皆の中に入り込むことで良い考えが生まれることもあるという手紙をもらった。あの言葉は今でも自分の原点にある」と振り返り、上場企業となった今でも「社長らしくなさ」を大切にしている。
22年には本社壁面にLEDビジョンを設置し、ブランディングと情報発信を強化。24年に迎える創業40周年の節目に向かって、さらなる飛躍の1年としていく。
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| 荻野 利浩 社長 おぎの・としひろ／下関市出身。1953年8月3日生まれの69歳。県立福岡工業高校卒。神奈川県の不動産会社に勤務後、31歳で下関に帰郷。84年9月に㈲東武住販を創業、89年8月に㈱東武住販を設立し社長に就任。2009年に福岡証券取引所の九州IPO挑戦隊に第1期生として入会し、2014年5月22日、ジャスダックと福岡証券取引所に重複上場を果たした。著書に自叙伝「積小為大～我が人生の回想～」 |
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（ふくおか経済EX2023年）