COMPANY

誰もが「自分らしく」働く。

モバイルショップを核にグループ5社で成長戦略を描く。事業規模拡大に比例して従業員が600人を超える中「誰もが働きやすい職場づくり」を提唱し、社会づくりに生かした柔軟な組織風土をつくる。マイノリティを差別せずに働ける環境整備を自社内で実装することは個々の自己成長にも繋がるとし、ここに宣言する。

「LGBTQ＋フレンドリー宣言」

生活に不可欠なライフラインとなっている携帯電話。携帯という人々にとって身近なモノを扱う企業が社会課題に向き合えば、それが社会に周知され浸透し、課題解決への糸口になるのではないだろうか。
JNGは性の多様性を認め尊重し合い、誰もが自分らしく暮らせることを目指して今年１月、「LGBTQ＋フレンドリー宣言」を表明。性的マイノリティ・LGBTQへの配慮に向けた取り組みを本格的に始めた。性的少数者であるがゆえに偏見や差別を受けたり、当たり前の権利を得ることが難しい人たちが存在すること。世の中では少しずつ理解が深まってきているとはいえ、諸外国に比べて、日本は法的整備も進んでいないのが現状だ。大手キャリアでは、通信サービスに同性パートナーを対象にした家族割を導入するなどすでに動き始めているが、JNGは社員の意識改革を行い独自に展開する。
まず、従業員の理解促進に向け、同分野の啓発イベント企画を手掛けるNPO法人カラフルチェンジラボ（福岡市）が提供する幹部研修や全従業員に対してはオンライン配信で意識調査を実施。これにより本人が希望する性で会社生活ができるよう健康診断の個別対応やユニバーサルトイレの利用を推奨する。第三者機関の指標に基づいた社内整備を行い、2023年中に「PRIDE指標」最高位「ゴールド」の取得を目指す。「これには人材確保の面も大きく関係しており、自分らしくいられる職場環境を整え、多様性に溢れ感性豊かな人材採用に舵を切る」と齊藤拓也社長。また、社外に対しては中立的な立場での自然な配慮や接客、サービス開発へと発展させ、誰もが暮らしやすい社会になるため身近な存在であるショップが果たせる役割を示し、店舗展開を加速する。

法人事業を将来の柱に店舗拡大

近年は代理店業界の先細りも繰り返し言われるが、携帯黎明期から同業界で圧倒的な存在感を放ってきたJNGの勢いが衰えることはない。「単体で50店舗までもっていく」と就任直後から掲げるその言葉どおり、現在35店舗、今年に入って長崎、関東に出店。飯塚、関東圏の出店案件も控え、2024年中の50店舗体制が見えてきた。単に携帯ショップ拡大を目標に据えているわけではなく、出店に強いこだわりを見せるのには理由がある。ここ数年、ショップ展開と並行して法人営業を強化。地場のクラウドシステム会社と業務提携し、専用端末提供や初期設定、導入後の機器保守サービスなどキャリアが直接フォローできない中小企業を対象に事業を拡大。ここにビジネス価値を見出し、大手キャリアの影響を受けにくい自由度の高い独自サービスを確立する。「拠点をもつことのスケールメリットは大きい」とし、新しいデバイスが体験できる場としたIT拠点を構想する。

変化に柔軟にスピーディーに

22年11月にオーナー系不動産やファイナンスビジネス展開の新会社「㈱O-TIAS(ｵｰﾃｨｱｽ)」を新設した。すでに市内に2棟のビルを保有し、収益物件の運用でグループ全体の規模拡大を目指す。「これまでの通信分野とは大きく異なる業界で多角的に展開する」と齊藤社長自身も柔軟性に富んだ企業経営を実現する。

齊藤拓也 社長 さいとう・たくや／創業者一真氏の長男。1989年1月1日生まれの34歳。近畿大学経済学部卒。2011年4月㈱ジャパンネットワークグループ入社。16年12月子会社2社の社長。19年4月JNG取締役兼営業統括本部長、21年9月現職。趣味はサッカー

採用情報
募集職種／携帯電話クルー（総合職コース）
応募資格／高校、短大、大卒、既卒
採用実績／2023年度12人
採用予定／10人
インターンシップ／8月・11月開催予定
年間休日／108日
問合せ先／TEL.092-739-2160
担　　当／長谷尾

（ふくおか経済EX2023年）