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モバイルとデジタル両輪に総合通信業へ進化

ソフトバンクを核にしたモバイル事業で成長。グループ会社の端末商材ショップと合わせると全国90店舗以上の実店舗をもち、その顧客接点を強みにDX支援を一気通貫で強化する。近年は企業のDX支援事業を伸ばしており情報通信業へ着々と事業領域を広げている。

本社移転で社内DXを実装

創業以来モバイル販売を中心にコンシューマ事業で成長してきたJNGは、企業のデジタル化を支援するソリューション事業を拡大。代理店ビジネスから脱却した自主自立の経営にシフトし、総合通信業としての歩みを進める。
その意思表明として、このほどリブランディングを行い挑戦(Challenge)·変化(Change)·新たなフィールド(Comes from)の３つのCを起点に掲げたJNGの企業ロゴを刷新。モバイル通信サービスの顔とデジタルソリューションの両輪で持続的成長を目指していく。また、24年11月には本社を近隣の「大名町ビル」内に移転した。法人コールセンターや50人収容大会議室を備え、これまで分散していた管理部やグループ会社の拠点、法人営業部をワンフロアに集約して組織効率を高めている。さらに、一部フリーアドレスやワークポッドを導入したほか、ペーパレス化やネットセキュリティーを強化。社内DXを実現し、その成果を自社で体現していく。

デジタルマーケティング事業部新設

近年注力している法人向けDX支援サービスを展開する中で、特に首都圏と地方企業の間でデジタル格差が顕在化しているという同社。
そこで「九州企業のデジタル格差ゼロ」をスローガンに置いた、九州エリア特化のDXサービスを開始した。社内にデジタルマーケティング事業部を新設。主に、SNS総合運用支援サービス、イベント企画制作運営、九州インフルエンサーマッチングの3つのサービスを展開し、企業がSNSを効果的に活用できるよう制作から運用まで一貫サポートする。
同事業立ち上げにより組織はショップ運営、企業DX、法人向け業務端末販売、デジタルマーケティングの5事業部制となり、齊藤社長は「マーケティングの間口を広げたことで、九州地場企業が抱えるデジタル課題に対応していける」とし、スマートフォンやタブレットを活用した手軽なDX推進による浸透を図る。
ただ、主力事業として同社の成長を支えてきたショップ展開の手を緩めるわけではない。2026年までにJNG単体で50店舗体制を目指し、ドミナント出店による拡大を図っている。今年に入り茨城県内に3店舗のモバイルショップを同時出店。いずれも事業譲受によるもので代理店の淘汰が進む中、グループ会社の「グローバルセレクション」が展開するモバイル·端末商材ショップと合わせて実店舗を増やしている。

社員に成長機会をつくる

その原動力となるのが顧客一人ひとり向き合う、同社スタッフの人間力だ。リアル店舗だからこそできる知識や情報の提供を心掛け、優秀な店舗スタッフの採用や人材育成を強化している。
リブランディングと並行して従来から取り組んでいる働き方改革をブラッシュアップし、人事評価制度やLGBTQフレンドリー宣言など多様性を尊重した職場づくりに加え、今期から新たに子育て社員の時短期間を延長したほか、社内資格手当の拡充と賞与基準の引き上げを実施。さらに、実店舗をもつ同社にとって難易度の高い年間休日を一気に120日に増やしてワークライフバランスを実践する。今期から3カ年中期経営計画が始動するが、待遇面はその時々のトレンドを踏まえ毎年見直しをしていくという。「ヒトが企業価値を高める。社員には成長機会を用意したい」と企業と社員がともに成長する仕組みをつくっている。

齊藤拓也 社長 さいとう·たくや／創業者一真氏の長男。1989年1月1日生まれの36歳。近畿大学経済学部卒。2011年4月㈱ジャパンネットワークグループ入社。16年12月子会社2社の社長。19年4月JNG取締役兼営業統括本部長、21年9月現職。趣味はサッカー

採用情報
募集職種／携帯電話クルー（総合職コース）
応募資格／高校、短大、大卒、既卒
採用実績／2025年度3人
採用予定／15人
インターンシップ／8月·11月開催予定
年間休日／120日
問合せ先／TEL.092-739-2160
担当／長谷尾

（ふくおか経済EX2025年）