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リハビリを軸に全国展開
地域とともに歩む介護専門企業

(写真左上)デイサービスセンター「あおぞらの里」
(右上)介護付有料老人ホーム「ラ・ナシカ」 (中央)シダー本社
(左下)外国人技能・特定技能実習生 (右下)トレーニング
全国112カ所で介護サービス事業を展開。今春から訪問看護ステーションのサテライト展開を本格化し、2029年までに現在の2倍となる12カ所体制を目指す。介護職員対策にも力を注ぎ、ウェルビーイングを目指した体制づくりを推進。外国人技能・特定技能実習生の受け入れもさらに強化している。
デイサービス「あおぞらの里」、有料老人ホーム「ラ・ナシカ」を中心とした介護サービスを全国112カ所で展開。創業当時からリハビリテーションに重点を置き、一人一人とのコミュニケーションを大切にしてきた。永く、元気でその人らしく、健康に暮らすための支援をしている。
デイサービスは、ゆとりある空間を生かした大規模型施設(80人規模240㎡以上)を中心に展開。トレーニングルームをはじめ、カラオケやシアター、マッサージルームなど各個人に合った活動を楽しめるのが特徴だ。認知症対応デイサービスも設置し、既存施設を要支援・要介護の分類に加え、運動能力低下や認知症利用者に分けてそれぞれに合ったサービスを提供するなど、工夫を凝らしている。訪問看護、居宅介護支援などの在宅サービスにおいてもスタッフのきめ細やかなフォローがあり、利用者からの信頼が厚い。
介護付有料老人ホームは、施設見学や体験など気軽に入居できるシステムと24時間365日の万全なサポート体制が強みだ。1階フロアでは、スタッフがデイサービスと同等のサービスやリハビリを行い、居室では自宅に居るのと同様に、支援が必要な入居者は介護サービスを提供。家庭菜園など近隣の保育園や地域住民との交流ができるスペースもあり、好評を博している。
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(写真)リハビリコーナー |
訪問看護のサテライト展開へ
座小田孝安社長は「デイサービスにおいて、多くの施設でコロナ禍前の水準を上回る稼働率となり、有料老人ホームの入居率も99.1%と好調を維持している。上半期は増収増益で、経常利益は2桁増と上々の結果になった」と手応えを口にする。現状で新規施設の開設予定はないものの、東京都と札幌市で応募を計画。今後も高齢者人口が増加する関東圏と政令指定都市を中心に、積極的な拠点展開を推進する方針だ。
一方で、既存拠点の充実にも力を入れる。「事業開始から25年が経過し、この先建物や設備の老朽化が問題になってくる。コストを見極めながら、順次対応していきたい」と座小田社長。2025年度中に下関幡生デイサービスセンターの新築移転を予定しているほか、ラ・ナシカまつもと弐番館の増床計画もある。さらに、舞松原デイサービスセンターの隣接地を取得するなど、基盤の構築に余念がない。在宅サービスでは、4月に千葉市花見川区に訪問看護ステーションを新設。ここを中核としたサテライト事業所の展開を本格的に開始し、今後は同市内で複数拠点の開設を進めていく。看護師などの専門職を確保し、29年までに現在の2倍となる12カ所体制を目指す。
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(写真)カラオケルーム |
ウェルビーイング向上目指し
体制づくりを推進
介護職員対策については、処遇改善加算を利用した賃金改善を継続するほか、介護福祉士などの資格取得支援で確保と定着を目指す。介護DXや見守りシステム、ロボットなど最新技術への投資で業務負担軽減と効率化を図るほか、女性の管理・役職者増員、男性職員が育児休業を取得しやすい体制を構築。24年度から定年を65歳に引き上げており、ウェルビーイング向上を目指した体制づくりを推進していく。
また、国内の労働力減少を見据え、外国人技能・特定技能実習生の受け入れもさらに強化。昨年1月に特定技能登録支援機関となり、現地で入国前研修も実施している。23年度は3人が介護福祉士試験を受験し、1人合格した。最終目標に掲げる100人の受け入れに向け、引き続き体制構築に取り組む。
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座小田孝安 社長 ざこだ・たかやす/北九州市若松区出身。1963年1月25日生まれの62歳。国立療養所福岡東病院附属リハビリテーション学院卒。16年6月社長就任。趣味はスポーツ観戦 |
(ふくおか経済EX2025年)