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福岡大名ガーデンシティに移転
10ヵ年計画は上々の滑り出し

（写真）新本社エントランス

　3月末に本社オフィスを「福岡大名ガーデンシティ」12階に移転した。従前は2階と14階にオフィスを分けていたが、今回の移転で1フロアに集約し、面積も約150坪と2倍に拡大。井川英治社長は「1フロアになったことで業務効率は確実に向上する」と期待している。
大井不動産などを含めたグループ全体の前期業績は、売上高、利益ともに過去最高になる見込みで、昨年4月からの「新10ヵ年計画」は上々のスタートとなった。
売買仲介ではグループ全体で取扱高が300億円近くに伸長。特にオー・エイチ・アイは好調で、前年比50%以上の伸びとなった。井川社長は「年々積み上げてきた実績や人脈などによって、仲介につながる確実性も高まっていると思う。加えて、昨年稼働した不動産情報資料作成・顧客マッチングシステムによって業務効率化が進んだことも業績に寄与している」と評価。今期も「不確定ではあるが、前期からの持越し案件もあり、ある程度期待できる」と見ている。
PM（プロパティマネジメント）の受託案件もこの1年で6件増えて現在65件。打診中も数件あるため、今期も順調に伸びていく見通しだが、井川社長は「内部での研修等にも力を入れ、業務の質をさらに上げて、信頼度をもっと高めたい」考えだ。自社ビルの運用に関しては、既存物件の稼働状況が良く、運用は順調に伸びており、1、2年先にはさらに優良資産の積み上げを図っていく。
10カ年計画で定めた、総資産、純資産、営業利益数値目標の達成に向け、全員で新環境での業務に臨む。その一方で井川社長は「数値目標もさることながら、基本的には、今の仕事をさらに深掘りし、社会から本当に必要とされる会社を目指すことが最も重要」との目線で9年後を見据えている。

井川英治社長 いかわ・えいじ／1954年1月27日生まれの71歳、愛媛県四国中央市出身、早稲田大学政治経済学部経済学科卒、77年ジョン・スワイヤー＆サンズJapanLtd入社、79年㈱大井不動産入社、92年同社社長（現相談役）、2006年㈱オー・エイチ・アイ社長

（ふくおか経済EX2025年）