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多様な人材が活躍し、新規事業の創出図る

（写真左上）広島市佐伯区に開校した「自立学習RED五日市城山教室」
（右上）昨年8月に本社2階に移転した訪問看護事業所
（下段）左から、金森彩経営企画部海外業務課課長、
渡辺由依奈さわやかハートホーム入居紹介サービスコーディネートディレクター、
香川ゆかり介護事業部在宅チームチーフ（看護師）、
小川踊子自立学習RED五日市城山教室教室長（社会福祉士）

25年1月1日付で、介護事業の㈱さわやか俱楽部がカラオケ・飲食店運営の㈱ボナーを吸収合併。経営資源の有効活用を目的に子会社間の組織再編を実施した㈱ウチヤマホールディングスは、介護部門の新サービス開発を進めるほか、3月には学習塾運営に新規参入するなど、新規事業の取り組みを加速している。

新規事業創出を推進する介護事業

今年１月１日付で、介護事業の㈱さわやか俱楽部がカラオケ・飲食店運営の㈱ボナーを吸収合併。経営資源の有効活用を目的に、24年3月期の売上高が過去最高を更新した介護事業を軸に、組織運営のさらなる効率化を図った。山本武博社長は「介護部門で新規事業の創出を強化するほか、さわやか倶楽部が先行して取り組んできたDXや人材育成のノウハウを、コロナ禍で疲弊したカラオケ、飲食事業に還元することで、成長スピードを再加速させる」と狙いを説明する。
その成長の核となる介護事業では1月、介護施設などの高齢者向け施設入居紹介事業に参入した。介護施設の入居希望者に対して適した施設を提案し、入居先が決まったのち、紹介先施設から紹介料を請求する成果報酬型のビジネスモデル。介護施設を探す高齢者の需要が多い大阪府枚方市に事業所「さわやかハートホーム」を開設した。
また3月１日には、山形県の介護事業者である㈱三友医療（稲毛葉子社長）から介護施設2事業所を譲受。同県米沢市の介護付きホームと、同県東置賜郡高畠町のグループホームを取得した。さわやか俱楽部が山形県内で施設運営するのは初めてで、同社の拠点数及び事業所数は118カ所197事業所目。2025年度中には、埼玉県熊谷市に介護付きホームを新規開業する計画もある。
さらに、訪問看護・訪問介護事業、デイサービスなどの強化や、10年以上新規開設していない住宅型有料老人ホームの再開発を検討するため、昨年10月に在宅部門を新設。現在、「特定施設に比べ、開発の自由度が高い住宅型有料老人ホームの事業性を検討している」段階で、まずは既存事業所15カ所の課題を抽出し、新規開設に繋げていく計画だ。

（写真上）米沢市徳町の介護付きホームで定員48人の「さわやかサンメイトきらら」 （下）同県東置賜郡高畠町の認知症対応型共同生活介護で定員18人の「さわやかグループホームたかはた」

広島市に個別指導と自立学習図る
ハイブリット学習塾

そのほか、バリュークリエイション部を拡充し、新規事業や社員教育など人財育成も加速。保育園や、放課後等デイサービス、児童発達支援事業などで教育や保育に深く携わってきた中、3月には、学習塾事業に新規参入した。山本社長は、「地域の子どもたちが自主的に学び、夢や目標に向かって成長できる場を目指したい」と理由を説明。㈱スプリックスと㈱明光ネットワークジャパンが業務提携で展開する学習塾「自立学習RED」のフランチャイズ校として広島市佐伯区に「自立学習RED 五日市城山教室」を開校した。
「自立学習RED」は、中学生をメインターゲットに個別指導と自立学習が融合したハイブリット型の学習塾で、生徒一人ひとりの学習スタイルやペースに最適なカリキュラムを提供。最新のAI技術やタブレットを活用した学習ツールを導入し、効率的、かつ効果的な学習環境を整えている。今後は、福岡県内など九州中心に5年で20校体制を目指す。
一方、人財開発についても、女性が活躍できる働きやすい環境の整備を推進。介護施設の現場責任者のみならず、学習塾や在宅部門などでも女性が管理者を務めるケースが増えてきており、山本社長は「女性のみならず、多様な人材が活躍できる環境を整え、職員一人ひとりが最大限能力を発揮できる組織を目指す」と宣言した。

山本武博 社長 やまもと・たけひろ／山口県山陽小野田市出身。1971年1月30日生まれの54歳。北九州大学（現北九州市立大学）文学部卒。趣味は野球・フットサル

採用情報
募集職種／さわやか倶楽部（介護・看護職、サービス提供責任者、生活相談員、そのほか各部門で幹部候補を随時募集中。カラオケ、飲食店における接客・調理スタッフ、管理者候補）
応募資格／18歳以上
採用予定／10人
問合せ先／TEL.093-551-0002
担当／田中、小津和

（ふくおか経済EX2025年）