COMPANY

EC事業と次世代育成で未来を切り拓く

（写真）アニメ「鬼滅の刃」のキャラクターに扮し、自社マスコット「ポリ美」とともに「楽しくなければ仕事じゃない」を体現

EC事業の本格展開を進める中、幹部候補の育成も強化。新社屋や工場拡張など設備投資に力を注ぎ、企業成長を加速させる。次世代リーダー研修では、社員の主体性向上が顕著で、財務知識習得や発言力強化に励む。個々の成長とともに競争と協力の中で未来を切り拓く。

今年中にEC事業稼働へ

昨春から取り組んでいるEC事業の展開が本格化してきた。外部人材を活用し、戦略と企画の2チーム制で商品開発やサイト構築などのプロジェクトを進めている。渡邉裕美社長は「プロジェクトを通じて、社員の成長や強みがより見える化された。特にEC責任者候補の成長が著しく、これまでにない積極性や主体性が見られ始めている」と笑顔を見せる。今年中の稼働を目指し、より加速させていく考えだ。
また、2027年度中の完成を目標に、本社隣接地に3階建て新社屋の建設を計画中で、研究室や社食などの新設も検討している。そのほか、本社工場の拡張や老朽化が進む千葉工場の移転も視野に入れており、設備投資にも力を注ぐ。

（写真）左から井手栄作本社営業部課長、高崎将行千葉営業所営業部係長、阿部本樹東京営業所営業部課長代理

常識に捉われず固定概念を覆す

将来を担う幹部候補の長期的な育成を進める「次世代リーダー研修」は4年目を迎えた。昨年「次々世代」として7人が加わり、総勢10人で学びを深めている。今年度は次々世代の井手栄作本社営業部課長（36年）、高崎将行千葉営業所営業部係長（10年）、阿部本樹東京営業所営業部課長代理（14年）の3人に話を聞いた。この1年について、「全体のことを考えて社員のモチベーションをいかに上げていくかが命題。この中では年齢が上のほうだが、今さらながらも会社や経営に深く携われていることで勉強になっている」（井手さん）、「これまではあまり自ら発言するタイプではなかったが、何事にも率先して取り組むことで少しずつできるようになってきた」（高崎さん）、「財務面を学べることが楽しいが、ついていくのが大変だった。また、自分の意見を伝えることの重要性を実感している」（阿部さん）と振り返る。
また、現状の課題について、井手さんは「数字に強くなること、人に任せず発言していくこと」を挙げる。「会社の現状を把握するために、もっと財務の知識を増やし、資料作成などにも生かしていけたら」と阿部さんも同意する。「井手さんはちょっと固い人かなと思っていたが、結構意見を受け入れてくれて印象が変わった。自分も発言が課題なので、もっと伸ばしていきたい」と高崎さん。さらなる高みを目指して、日々取り組んでいく覚悟を示す。渡邉社長は「この3人はもちろん、メンバー全員が個性にあふれている。社歴や年齢関係なく人柄と能力を見て選んでいるが、まだ遠慮しているところが見られるので、お互いに刺激し合って自己成長につなげてほしい」と期待を寄せる。
今後実現したいことについて、阿部さんは「もっと会社を大きくしたい。人数が増えてレベルの高い人たちが集まるようになればと思う。売り上げや利益が上がることによって、結果みんなが潤う環境作りをしていきたい」と力を込める。「現メンバーで体制が盤石とは考えていないので、全員がライバルだと思って競争してほしい」と渡邉社長は微笑む。
「楽しくなければ仕事じゃない」。これまでも常識に捉われず、固定概念を覆してきた同社。挑戦と成長で今後の未来を切り拓く。

渡邉裕美 社長 わたなべ・ひろみ／遠賀郡遠賀町出身。1967年4月10日生まれの57歳。米国大学卒。業務用厨房機器メーカーで約27年勤務し、2017年同社入社。創業者で父の長谷川進氏の後を継ぎ、19年10月から現職。趣味は新しいものを見つけること

採用情報
募集職種／営業職
応募資格／全学部全学科
採用予定／2～5人
問合せ先／TEL.093-281-5111
担当／総務部　塩屋宏和

（ふくおか経済EX2025年）