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2023年12月期決算で売上高100億円目指す

2000年の創業以来、塗装店やリフォーム店への直販体制で成長してきた㈱アステックペイント。昨年1月には本社を博多駅東3丁目に移転し、人材強化にも取り組んでおり、前期は新卒・中途合わせて過去最多の60人を採用。今期売上高100億円の達成に向け、社員一丸となってアクセルを踏み込む。

今年4月に関東工場を拡張　敷地面積は倍の1万3,200㎡に

前期（2022年12月期）は加盟店が過去最高の744社増加の2600社となり、大幅な増収となった。原材料高騰の影響などを受け、今年1月からの全商品値上げに伴い、加盟店に対して見積書の出し方や利益の捻出方法などの営業サポートに奔走している。今年4月には約1億円を投じ、手狭になっていた茨城県古河市の関東工場を近隣に移転する。敷地面積は現在の約2倍となる1万3,200㎡に及ぶ。前期は中途・新卒合わせて過去最多となる60人を採用した同社では、新規顧客の開拓などにも努めながら、今期は売上高100億円を目指す。

本社を博多駅東3丁目に移転

昨年1月には本社を粕屋郡志免町から博多区博多駅東に移転。旧社屋は営業所として残し、新社屋はビル9階フロアを丸ごと借りた。963㎡のフロアには、経営管理部、情報システム部門、デジタルマーケティング部門など5部門を配置し、40人収容の研修室やリモートブースなども完備。菅原社長は「来客用の打合せスペースは、ランチや社員同士の打合せ、休憩などにも活用できるよう広めに配置している。好きな時に利用できるコーヒーメーカーも設置し、スタッフから好評」と笑顔を見せる。博多駅から徒歩圏内というアクセスの良さはもちろん、求人者がインターネットで「福岡市内」「博多駅」などのワードで検索することから、採用面でも効果が表れている。

塗装会社向けの現場管理アプリ

塗装業などの小～中規模の専門工事に特化した施工管理アプリ「現場ポケット（GEMPO）」を21年にリリースし、約2年間で利用者数は2万人、企業ベースで約4千社を超えた。現場の情報や写真をやり取りするチャット機能、現場に入る職人が、現場住所や工程表、指示事項を一覧ですぐに取り出せる掲示板機能など、現場管理に必要な機能をユーザー数無制限かつ低価格で提供。LINEのような操作で、ITが苦手な職人からも好評だ。アプリの売上高は前期で6千万円、今期で1億円、来期で2億円を見込んでいるものの、利益はそこまで追い求めていない。「まずは業界のデジタルプラットフォームを握ることが目標なので、利用料は業界でも安価に設定している。企業ベースで2万社まで増えれば、業界スタンダードのアプリになる計算」と説明する。また、同社ではオンラインで塗料を注文できる体制を構築し、現在では売り上げの9割はオンラインで受注している。塗装会社の規模は小さく、社長自ら現場に立つケースもある中で、電話注文では発注ミスなどが発生していたが、オンラインではそういったトラブルはない。

社員の成長が会社の成長に

「社員の成長のため、教育には惜しみなく投資する」と菅原社長。研修は入社年数や担当業務に応じたものを設け、社外研修への参加も推奨している。昇進・昇格試験は「多くの社員が納得できる評価制度にしたい」という菅原社長の想いから、自己申告制で行われている。試験は半年～約1年にわたる長期間で、多くの目標が設定されるが、それを乗り超えることで大きな成長が期待できる。「求める人材はスピード感をもって自己成長したい方。休日にしっかり休むことは前提だが、徐々に会社の文化をハードワークに切り替えていきたい」と語る。一人ひとりが貪欲に成長しながら、年収800万円、1千万円稼げる会社を目指す。

菅原 徹 社長 すがはら・とおる／東京都町田市出身。1970年6月12日生まれの52歳。映画「ウォール街」に憧れ、18歳で渡米、ニューヨーク州立大学卒。 帰国後、投資顧問会社で金融コンサルティング業務に従事。商社に転進後、紫外線が日本の3倍以上もあるオーストラリアで誕生した「アステックペイント」に出会い30歳で独立。趣味は読書、旅行

採用情報
募集職種／総合職、専門職（技術職、SE職）、一般職
応募資格／2024年3月大学卒業予定者、既卒も可
採用実績／2023年度40人
採用予定／30人程度
年間休日／120日
問合せ先／TEL.090-9126-3716
担　　当／山田

（ふくおか経済EX2023年）