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創業30周年目、カートナビ海外展開に自信

ゴルフ場向けシステム開発で注目を集めるアイシグリーンシステム㈱。同社が手掛けるiPadカートナビシステムが好調で、2016年の販売開始から延べ400コースに納入し、国内ナビ導入コースのシェア30%を獲得。23年から同システム販売の海外進出も果たしている。近年は若手プロゴルフ振興にも意欲的だ。

ナビ導入コースのシェア30%を獲得

ゴルフ場向け総合管理システム開発・販売、保守サービスを手掛ける㈱アイシグリーンシステムを中核に「IGSグループ」を運営する㈱IGSホールディングス。現在、同グループが取り扱うiPadカートナビシステム「アイゴルフシェイパー」の売れ行きが好調に推移している。
同システムはiPadにGPSを使ったナビゲーションアプリを組み込んだもので、機能性のみならず、ゴルフ場内を走行するカートのフロント上部にiPadを設置するのみという容易さが評価されている。利用者はコース案内からGPSを活用した正確な距離測定、カート位置など役立つ情報を画面のタッチ操作で確認できるほか、スコアランキングのリアルタイム機能や成績の確認も備えているのが特徴。2016年の販売開始から延べ400コースに納入実績があり、これは全国ゴルフ場約2200コースのシェア20%、ナビ導入コースのシェア約30%を占めている。

(写真)アイシグリーンシステム所属の伊藤有志プロ(左)と梅山知宏プロ ®JGTOimages

海外ゴルフ場の利便性向上に貢献

23年5月には同システム「アイゴルフシェイパー」の海外展開が本格的に始動。進出の第一弾はマレーシアで、すでに名門ゴルフ場「サウジャナ・ゴルフ&カントリークラブ」が導入しているほか、同国内のゴルフ場7コースが導入。オーストラリア国内のゴルフ場とも契約を果たすなど、現地仲介会社や販売代理店とネットワークを強化したことで同システムの需要が年々高まっている。
石下会長は「私の夢だった念願の海外進出が果たせて感慨深い。このために開発当初から海外仕様の設計に取り組んでいた」と振り返る。システム設定時に国コードを挿入することで、英語や中国語、韓国語などの多言語機能を実現。「幸い、海外市場の競合他社はほぼ不在。海外ではプレー管理のデジタル化が進んでおらず、外国人ゴルファーの評判も良い」と自信を見せる。現在、アメリカなどの販路拡大にも挑戦しており、海外延べ100コースの納入目標を掲げている。

ゴルフ場向けコンサル会社を新設

また、今年1月には国内ゴルフ場を対象に経営・ITコンサルティング業務などを手掛ける新会社「㈱GOLFUSION(ゴルフュージョン)」を設立。同社グループがこれまで納品してきた国内ゴルフ場を対象に、各種コンサル業務やゴルフ場に関連する人材紹介、ゴルフカート販売などを展開することでゴルフ関連ビジネスの領域拡大と新事業開拓を目指す。
新会社設立に伴い、「IGSグループ」は㈱IGSホールディングスを筆頭に㈱アイシグリーンシステム、㈱IGS、㈱GOLFUSIONの4社体制となる。「今年は創業30周年目という節目にあたる年。引き続き、最新カートナビシステムの在り方を追求し続け、2030年までには700コースの納入を実現したい。そのために必要な努力を惜しまず技術力と創造力を磨いていく」。石下会長の描くビジョンの実現を目指して、IGSグループ力を結集した次なる戦略が始まる。

石下秀臣 代表取締役会長
いしげ・ひでおみ/長崎市出身、1945年10月26日生まれの79歳。長崎工業高校電子工学科を卒業後、富士通㈱入社。システムエンジニアとして開発職に従事。23歳で地元・長崎のシステム会社に転職し、ゴルフ場や薬局、電気工事、LPG4分野の会計システム開発・営業職に携わった。51歳の時に前出のゴルフ場会計システムを引き継いだ形で独立創業。趣味はゴルフ、中国語学習

 

 

採用情報
募集職種/①営業職、②プログラマー、③インストラクター
応募資格/高校、専門学校、短大、大学卒
採用予定/3人
問合せ先/TEL.092‐575-4519
担  当/鬼木

(ふくおか経済EX2025年)


会社情報COMPANY PROFILE

会社名
(株)IGSホールディングス (カ)アイジーエスホールディングス)
代表者名
石下秀臣
所在地
〒816-0814 春日市春日3-69-1 IGSビル8F [MAP]
TEL
092-575-4519
企業ホームページ
https://icgreensystem.jp
設立
1996年5月
創業
資本金
3,000万円
従業員数
46人