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新規出店で増収も経費増で9年ぶりに赤字  井筒屋    今期は不採算店閉店などで黒字転換へ


 百貨店業の株式会社井筒屋(北九州市小倉北区船場町、中村眞人社長)の09年2月期連結決算は、売上高が1090億614万円で8・9%増、経常損益は1億5605万円の損失で9年ぶりの経常赤字となった。
 主力の百貨店事業は、個人消費の回復の兆しが見えず、高単価商品の売り上げが低迷、客単価は下落したが、昨年4月にコレット井筒屋(現・コレット)、同年10月に山口井筒屋を出店したことや食料品が好調に推移したことで、増収となった。しかし、開業に伴う経費が発生したことなどで、営業損益が1億8497万円の赤字、当期純損益も、固定資産の減損損失、店舗撤退による損失引当金などを特別損失に計上したため、48億8805万円の赤字となった。今期は、厳しい経済環境の中でも営業力・経常利益を確保できる経営構造を目指す。そのため不採算店舗の閉店を進めており、久留米井筒屋(今年2月に閉店)に続き、サロン・ド・井筒屋U(福岡市博多区下川端町)も6月末に閉店する。黒崎店グループの減損処理など不良資産も整理する。一方、コレット井筒屋にロフトや無印良品など大型テナントを導入、本店とコレットの店舗の位置付けを明確化、新たな顧客獲得の拠点にするなど営業力を強化する。しかし、景気情勢を踏まえ、売上高は前期比8・3%減の1000億円、営業利益12億円、経常利益は5億円、当期純利益1億円を見込んでいる。