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Web問診システムを販売開始 メディアコンテンツファクトリー


初年度100施設への導入目指す

医療機関向けのサイネージやWebサービスを企画開発する㈱メディアコンテンツファクトリー(福岡市博多区博多駅中央街、毛塚牧人社長)は11月1日、Web問診システムの販売を開始した。
同社によれば、電子カルテの普及が進んでいるが、問診票は患者が手書きで記入したものを電子カルテに打ち込む必要があるなど、問診票のデジタル化については十分でないという。発売するWeb問診システム「Sym View」はインターネット環境があれば利用できるクラウド型システムのため、患者は来院前に事前にスマートフォンで問診票に入力できる。医療機関の多くで利用されている予約システムと連携することで、予約をした流れでWeb問診の入力が可能。電子カルテとも連動し、問診内容を医療用語に変換してカルテに貼り付けることもできるため、カルテ記入の時間を短縮して診療や説明に充てることができ、診療効率と患者の満足度の双方の向上に期待できる。
また、医師と共同開発し、独自に疾患・症状・問診のデータベースを構築。年齢や性別、季節などを考慮した上で患者の訴える症状や問診内容から想定される疾患を計算する「診断推論エンジン」を開発し、Web問診システムに搭載した。これにより推論される疾患リストの表示が可能になり、医師は診察に必要な情報をあらかじめ閲覧して効率的に診察に臨むことができるという。システム導入対象は診療所で、小児科、内科、耳鼻科がメーンターゲット。初期費用が27万円で、月額1万円以下の利用料がかかる。発売初年度の導入目標数は全国で100施設。
同社は「医療費削減により、医療機関においても業務効率化を進めなければいけない状況。医療機関の完全IT化のためには紙で残っている業務である問診のデジタル化が急務と考え、開発にあたった」と話している。
同社は1998年設立。資本金1000万円。従業員数約80人。

2018年11月20日発行