NEWS

AI搭載のOCRサービスを提供開始  シティアスコム


手書き書類を高精度にデータ化

地場大手の情報システム開発会社、㈱シティアスコム(福岡市早良区百道浜2丁目、藤本宏文社長)は10月1日、手書き書類を高精度にテキストデータ化できるAI搭載のOCR(光学的文字認識)サービス「ラクヨミAI with AI inside」のオンライン提供を開始した。
これはパソコンを使った定型業務を自動化するRPAツールをはじめ、ビジネスプロセスの変革や働き方改革の実現を支援するITソリューションを拡充する一環。紙帳票を扱う業務は自動化が進んでいないのが現状だが、認識率96%超(NTT東日本が実施した検証〈手書き文字を含む20275文字〉より)と高い読み取り精度を誇るラクヨミAIを活用することで、さまざまな紙帳票を高精度にテキストデータ化し、入力担当者の投入時間を平均で約60%も削減(NTT東日本が実施した検証〈対象帳票数:3900枚〉より)できるという。同社ではRPAサービスやシステム構築ソリューションと組み合わせた業務自動化の提案を強化する。
ラクヨミAIはAI‐OCR市場で高いシェアを誇るAI inside社の技術とNTT東日本のコールセンターを活用し実現。利用手順はスキャンした書類や帳票をアップロードするだけで、AIを使ってデータ化し、読み取り結果をファイル出力できる仕組み。RPAと連携し、自社システムへの自動投入も可能。スキャナーとインターネット接続環境があれば初期費用は不要。通常版は基本利用料が月10万円、オプションの自動帳票仕分け機能が月2万円(いずれも最低12カ月利用)。2カ月トライアル版も用意している。林田利彦営業企画部長は「AI‐OCRが入ることで、手書き書類など自動化の対象が拡大した。FAXで届く注文書や郵送される請求書、手書きの申込書や契約書を多く取り扱う企業に業務効率化の提案をしていきたい」と話している。
同社は1971年1月設立。資本金4億4200万円。従業員488人。金融や流通、製造業向けを軸とした開発事業やデータセンター事業、業界トップの学校法人向けパッケージソフトなど既存事業を生かした戦略に加え、今年4月に始動した新中期経営計画ではデジタルサービスなどサービス提供ビジネスの強化を打ち出している。

2019年12月24日発行