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51億円かけた中津市のびん牛乳製造工場稼働 グリーンコープ生活協同組合連合会
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週刊経済2025年3月19日発行号
生産能力は年間700万本
グリーンコープ生活協同組合連合会(福岡市博多区博多駅前1丁目、日高容子会長)は3月8日、大分県中津市山国町に建設していたびん牛乳製造工場「グリーンコープミルク びん牛乳工場」が稼働した。総工費は51億円。
牛乳など酪農製品の生産に必要な輸入混合飼料の高騰を受け、国際情勢や為替に影響されず、飼料の製造、乳牛の飼育、びん牛乳製造まで一貫した生産体制の構築を進める一環で、今年1月に完成した。耶馬渓酪農組合、下郷農業協同組合と同組合の3社で出資した㈱グリーンコープミルク(大分県中津市、西村大輔社長)が運営する。場所は「中津市立三郷小学校」西側で、敷地面積は6967㎡。建物は2階建てで延べ床面積は3572㎡。生産能力は900㎖のびん牛乳を1時間6千本、年間700万本製造する。施設内のタンクで保管された生乳を専用の殺菌機で72度の温度で15秒殺菌し、充填機でびん詰めする。高温殺菌とは異なり、72度の温度で殺菌することで、生乳の風味と栄養を多く残しながら人体に有害な菌を死滅させることができる。製造する商品は、生乳に近い味わいの「産直グリーンコープミルク びん牛乳ノンホモ(税込み378円)」、味むらが少ない「びん牛乳パスチャライズ(378円)」、コーヒーと砂糖をブレンドした「わが家風カフェミルク(417円)」の3種。スタッフ数は16人。また、来年春開場を目指し、中津市耶馬渓町に約1千頭規模の酪農場「耶馬渓ファーム」の建設も進行中で、開場後は耶馬渓ファームの乳牛から搾った生乳を使用する予定。日高容子会長は「安心、安全な食べ物を子どもたちに食べさせたいという組合員の願いをかなえられる産直びん牛乳工場が完成し、感無量の思いだ」と話している。