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5年後めど魚類標識で売上2.25倍、石臼で4.75倍見込む 田中三次郎商店 02年9月期は魚標1.5倍、石臼倍増


 水産用ネット類・機材や製粉機材販売の株式会社田中三次郎商店(小郡市小郡、田中宏社長)は、五~七年後をめどに魚類標識で現在の売上高の二・二五倍の一億三千万円、そば用石臼で同四・七五倍の三億四千万円の売上を見込んでいる。
 〇二年九月期では魚類標識が売上高で前期比四五%増の六千万円、そば用石臼は同九八%増の七千二百万円と急伸。魚類標識はICを内蔵した米国メーカー製。特にマグロなど回遊魚の調査などに実績を有している。同社が東南アジアでの販売を一手に手掛け、魚類の生態研究など需 要が高まっているという。
 そば用石臼は欧州最大の製粉用石臼メーカー、オスティローラー社製(オーストリア)。ゼクステン花崗岩の超硬質砂と磁器石を高温で焼成した自然混合石で出来ており、磨耗度が低く石臼表面のきめの粗さも一定で、自然石の十~十五倍の耐久性を持つという。また使用することで 自動的に研ぎだす性質があるため、目立ての必要がない。食材や食品加工・製造に対する自然指向が強まり、すでにセブンイレブンにそばを出荷している製麺業者でも使用されるなど、製粉用ふるい網での販路を中心に今後大型受注も見込んでいる。
 魚類標識は全売り上げの六・八%、石臼は同八・一%とまだ少ない が、両事業を新たな柱として育てていく。
 同社は一八七七年創業、一九五四年六月設立、資本金一千万円、従業員十二人、〇二年九月期売上高は八億九千万円、経常利益は七千百万円。小郡市正尻に配送センター、アメリカ・シアトルに事務所を置く。

2003.03.18 発行 週刊経済より