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333億円の大幅増収で売上高は5221億円に  ヤマエ久野


前中計3カ年で1425億円の増収

食品関連や住宅関連を軸とした九州最大手の独立系総合問屋、ヤマエ久野㈱(福岡市博多区博多駅東2丁目、大森礼仁社長)の2020年3月期連結決算は、売上高が前期比6・8%増の5221億200万円、営業利益が27・0%増の45億400万円、経常利益が27・2%増の49億5900万円で2期連続の増収増益となった。
中期計画「GRADE70」最終年度の前期は、19年3月にプレカット製造販売の大手、ハイビック㈱(栃木県小山市、19年3月期売上高207億円)の持ち株会社、HVCホールディングス㈱を子会社化したことが貢献したほか、主力の食品関連事業が加工食品や生鮮食品での新規取引先の獲得と既存取引先のシェアアップなどで堅調に伸び、333億9700万円の大幅増収となった。増収は10期連続で、売上高は中計の当初目標だった5000億円を大きく超えた。前中計3カ年では1425億円もの増収を達成した。一方、利益面では、人手不足に起因する労働コストや物流コストの高騰で厳しい事業環境が続く中、グループ一丸で販売益の確保やローコストオペレーションの追求による経費節減に努めた結果、営業利益、経常利益ともに2期連続の増益となった。当期純利益は固定資産売却益が前の期に比べ大幅に減少したことなどから 33・1%減の21億5500万円だった。
セグメント別に見ると、主力の食品関連事業は売上高が前期比3・0%増の3817億700万円(111億円の増収)、セグメント利益が35・0%増の19億3200万円と2期連続の増収増益。糖粉・飼料畜産関連事業は売上高が0・8%減の707億2400万円、セグメント利益が5・0%増の16億1600万円。住宅・不動産関連事業は売上高が68・5%増の549億7500万円(223億円の増収)、セグメント利益が41・0%増の26億1600万円と大幅な増収増益。運送、燃料関連、レンタカー、情報処理サービスなどのその他事業は事業収入・売上高が3・2%増の146億9400万円、セグメント利益が33・7%減の3億2400万円だった。
新中期計画「NEW STAGE 2022」初年度となる今期は国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響や終息時期が見通せないことから未定としているが、新中計では最終年度となる23年3月期に売上高6000億円、経常利益72億円を目標としている。

2020年6月16日発行