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3億円かけタイヤ成型機の製造ラインを増強  森鐵工所    9月本格稼働へ


 タイヤ製造装置部品を手掛ける株式会社森鐵工所(久留米市、森春樹社長)は、総工費約3億円かけ製造ラインを増強し、9月本格稼働を目指す。
 同社はこれまでタイヤ成型機の中核部品である「成型ドラム」(タイヤ用ゴムを円筒形に成型する装置)だけを生産してきたが、アジアの中堅タイヤメーカーの需要拡大に伴い、ドラムを回すモーターやシャフトを一体化した成型機そのものの製造に着手する。それに伴い、本社工場に新機器を導入したほか、久留米市荒木町の第二工場を増築して製造ラインを整備している。
 新機器はCADにより数値化されたデータでドラム部品の穴あけ、研削する「大型マシニングセンター」3台、切削加工の「大型NC旋盤」、「溶接ロボット」などで、すでに本社工場内に納入している。また、第二工場(敷地面積約5千平方m)では、既存棟(約千平方m)隣に平屋建て約千平方mを増築。本社工場から既存機器を移したほか、組み立てや製品保管スペースを確保した。同工場は今年2月に着工し、5月末に完成しているが、両工場の人員配置などを整備して本格稼働は9月頃を予定。森社長は「付加価値製品を作り、中国、台湾、マレーシア、インドネシアなど内製率が低いアジアの中堅メーカーに売り込んでいく」と話している。
 同社は1906年4月創業、34年6月設立、資本金2012万円、従業員約50人。タイヤ成型ドラムで世界シェアの約3割を占め、30カ国以上に輸出しているという。