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21億円かけ久留米市に新工場  東京都の日本生物製剤    来年9月着工


 医療用医薬品製造販売の株式会社日本生物製剤(東京都渋谷区、郭孫雪娥社長)は、約21億円かけ来年の9月から久留米市の藤光産業団地に新工場を建設する。完成は2014年7月。
 工場名は「株式会社日本生物製剤藤光工場」。同市野中町の久留米工場、同市合川町の研究所を新工場に集約し、機能の効率化と生産能力の拡充を図る。場所はJR荒木駅そば、国道209号の南野伏間交差点近く。敷地面積は約1万3200平方m、2階建てで延べ床面積は約4000平方m。1階は医療用医薬品、化粧品、健康食品の製造で、2階は品質管理室、研究所、事務室や会議室、食堂など。化粧品、健康食品の生産並びに研究所の移転は2014年7月、医療用医薬品の生産は16年春を予定している。同所に新工場を建設する理由として「国内基盤の再強化に当たり、当社の沿革並びにバイオバレー構想を推進している福岡県と、その中核都市である久留米市による行政の支援が整備されているため」と話している。
 新工場では、医療用医薬品が現在の約1・9倍の年間1500万アンプル、輸出用の医療用医薬品は約1・2倍の年間1600kg、化粧品、健康食品は約8・3倍の年間20万箱(1箱100カプセル詰)を生産する計画。化粧品、健康食品については、市場の拡大により現工場以外に外注していたものを自社製造するため大幅な増産となる。現在、久留米工場には瀬川辰彦工場長以下51人の従業員が勤務し、新工場稼働後は約70人に増員する。
 同社は1970年10月設立、資本金は4500万円、従業員は104人。12年9月期見込は売上高約20億5000万円。ヒトプラセンタを原料とした肝機能改善剤「ラエンネック」などを製造、販売し、韓国にも工場を持つ。