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20年度めどに車搭載電子機器部品の製造に参入 九州テン


自動車載関連製品で売上高150億円目指す

無線通信機器の開発・製造・保守などの㈱九州テン(福岡市博多区博多駅前2丁目、間嶋力彦社長)は、2020年度中に自動車を対象に、システムを制御する電子機器部品などの生産を目指す。
好調に生産台数を伸ばすドライブレコーダーの低価格な製品が台頭していることもあり、新分野として電装化が進む自動車市場を開拓する。それに伴い、2月24日に佐世保工場(佐世保市小佐々町葛籠)で自動車の品質に関する国際規格「IATF16949」を取得。今後は自動車に搭載し、システムを制御する「ECU(エレクトロニックコントロールユニット)」などの生産ライン構築に向け、まずは19年度中に1億円を投じ、自動化やトレーサビリティー(生産履歴の追跡)への対応、品質改善などに取り組み、必要に応じて数億円の追加投資も検討している。同社は24年3月期に売上高300億円を目指し、自動車関連製品は半分の150億円まで比率を拡大する計画を立てている。品質保証統括部の内山統括部長は「自動車関連製品の生産を行っていく上では、各自動車メーカ(顧客)の厳しい要求事項(品質・納期など)への対応の為、品質を第一に製造プロセスを中心とした各業務プロセスの改善を図っていく」と話している。
同社は1967年12月に設立。2017年4月に佐世保市から福岡市博多区に本社移転した。資本金1億円、従業員590人。19年3月期売上高は前年比16%増の184億円を見込む。
IATF16949とは、自動車産業の生産部品及び関連するサービス部品の組織を対象に「不具合の予防」とサプライチェーンにおける「バラツキとムダの削減」を達成するための自動車業界特有の品質マネジメントシステム。

2019年4月9日発行