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2月7日、ジャスダック市場へ株式を上場 積和不動産九州 公募価格は240円


 積水ハウス株式会社の子会社で不動産の賃貸管理・仲介業の積和不動産九州株式会社(福岡市博多区博多駅前三丁目、金升卓彌社長)は二月七日、ジャスダック市場に株式を上場した。
 同社では社会への信頼性向上や社員の意識向上を目的として昨年十月八日に上場を予定していたが、直前に仲介した土地に欠陥があったとして買い主から損害賠償訴訟を起こされたことから、投資家保護の観点から上場を延期。目論見書に訴訟による賠償リスクなどの項目を付加するなど情報開示を進め、再び上場を目指していた。
 一月二十一日から二十七日まで実施したブックビルディング方式により決定した発行価格二百四十円で一月三十日から二月四日まで公募した。新規発行株式は七十万株。所有株式の売り出しはない。調達資金の約一億五千七百万円については、昨年四月に導入された都市基盤整備公団による「民間供給支援型賃貸住宅制度」を活用して福岡市博多区に建 設する賃貸マンションの建設資金として利用する。株式の引受先は主幹事証券会社である大和証券エスエムビーシーを始め、野村證券、日興ソロモン・スミス・バーニー証券、新光証券、三菱証券、UFJつばさ証券、東洋証券、前田証券の八社となっている。
 同社は一九八〇年五月の設立。従業員七十八人(二〇〇二年十一月末 現在)。〇二年一月期決算の売上高は百十億一千五百万円。経常利益は三億九千九百万円。オーナーから賃貸物件を借り上げる「サブリース方式」を中心に九州全域で賃貸管理業務を展開しており、管理物件数は〇二年七月末現在で一万四千七百三戸となっている。同社が今回、株式を上場したことで、積水ハウスの子会社である全国の積和不動産グループ 六社(東京、中部、関西、中国、九州)のうち未上場企業は積和不動産東北だけとなった。

2003.02.12 発行 週刊経済より