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1月、中国・マカオに日本食レストランを出店  天慶    現地法人設立し工芸品などの輸入販売も


 屋根・外壁板金工事の株式会社天慶(久留米市東合川1丁目、堺斗司郎社長)は来年1月、中国のマカオ特別行政区に日本食レストランを出店する。
 同社は48年の業歴を持ち、7、8年前に受注体制を確立したのを機に、数年前から貿易業など多角化を模索していた。店舗は世界文化遺産に登録されるマカオ歴史市街地区のセナド広場に立地するビルの1、2階の飲食店跡を、約2000万円をかけて改装。日本人だけでなく、世界各国からの観光客に向けて、巻き寿司、一品料理、焼きそば、お好み焼き、おにぎり、ちゃんこ鍋、湯豆腐などを提供するほか、工芸品など土産品も販売する。また現地では立ち食いが一般的なことから、1号店の近隣にテイクアウト専門の2号店を設けて、たこ焼きやモダン焼き、お好み焼きなどを提供する。1号店の初年度目標は売上高が8000万円、純利益が1000万円で、2店舗の売上推移を見ながら、3号店の高級日本料理店出店も準備していく。また同時に堺社長個人が出資して現地法人「両国屋有限公司(仮称)」を設立し、工芸品や建築材料などを日本国内に輸入し、インターネットでの販売も計画している。堺社長は「店舗は、昼間は“インターナショナル・カフェ”的な雰囲気にし、観光客への道先案内や両替などサービス機能も充実させ、本業同様に徐々に現地でも知る人ぞ知るお店にしていきたい」と話している。

 関連会社で浮羽の棚田米販売サイト開設

 また同社の関連会社でインターネットを利用したサービスの企画・制作・運営会社、株式会社弁善天(久留米市東合川1丁目、堺斗司郎社長)は、11月にうきは市浮羽町の「棚田れんげ米」を贈答用米穀として販売する専門サイト「米天」を開設した。
 同社は多角化の一環として、社内にインターネットに詳しい若手社員がいたことから、今年1月に設立し、インターネット上での通信販売を構想していた。棚田れんげ米は「日本棚田百選」にも選ばれた浮羽町の棚田で「れんげ農法」という昔から伝わる栽培方法で作られたもの。旧浮羽郡田主丸町(現久留米市)出身の堺社長がそのお米を作っている後輩からもらって食べたところ、「非常においしくて商品化した」という。通常JAに納入すると他のお米とブレンドされてしまうが、同社は、小塩、新川、妹川といった3つ地区の3農家と契約して「棚田れんげ米」だけを厳選し、その3地区ごとに袋詰めして販売。おいしさを維持するため、注文後に精米し送付する。価格は3種類とも1袋5キロで4500円(税・送料込み)。初年度は、100俵、6トンほどの販売で、販売状況を見て、来年収穫期以降、契約農家や量を増やしていく方針。
 天慶は1960年創業、91年3月設立。資本金1000万円。社員は5人で特に営業マンは置いていないものの、加工機械やCADに積極投資し、受注基盤を確立。08年2月期売上高は特需もあり前期比2・15倍の6億5163万円だった。