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青森県の林業者作業の機械化を支援 筑水キャニコム


週刊経済2021年12月7日発行

来年中には遠隔操作機を発売

農機具製造、販売の㈱筑水キャニコム(うきは市吉井町、包行良光社長)は青森県の林業者を対象に、木造林分野での機械化を支援する。
青森県産業技術センター林業研究所(青森県平内町)と連携し、同社が開発・販売する多目的造林機械「山もっとジョージ」を、伐採した後に新たに苗を植える造林分野に導入。山の形状や植栽ごとの効果的な使い方を研究し、森林組合などの個別事情に応じた使用方法などを提供する。就労人口の減少が深刻化する林業では木の伐採、伐採後の木を市場まで運ぶ工程で機械化や自動化が進むが、木を伐採した後に山を整備して新たな樹木を育てる造林の分野は、斜面での手作業や小型草刈り機を使った作業など負担が大きい工程が依然として続いている。同社では2017年から林業向け市場の開拓を目指し、国内各地で実証実験を実施。同市場向け製品の開発を強化しており、23年までに同事業の売上高を現状3倍の20億円を目指している。「来年中には遠隔操作できる同機の販売も計画している」と話している。
同社は1955年12月設立。資本金1億円。従業員数278人。18年12月期売上高64億1000万円。包行社長はうきは市出身。1980年2月18日生まれの41歳。帝京大学法学部卒。趣味はラグビー。