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長野・王滝村の太陽光事業が経産省顕彰に選出 自然電力


週刊経済2026年3月25日発行号

新たな「地域共生モデル」を実証

再生可能エネルギー事業を展開する自然電力㈱(福岡市中央区荒戸1丁目、磯野謙・川戸健司・長谷川雅也代表取締役)が長野県王滝村で進める太陽光発電事業が3月3日、経済産業省・資源エネルギー庁が主催する「令和7年度 地域共生型再生可能エネルギー事業顕彰」の顕彰事業に選定されたと発表した。

対象となったのは、2021年11月に運転を開始した「王滝村スキー場跡地太陽光発電所」(約2・9MW)を中心としたプロジェクト。長年利活用が課題となっていた旧村営スキー場跡地を、再生可能エネルギーを生む社会資本へと再定義した点が大きな特徴となっている。同事業は経済産業省からの顕彰に加え、環境省が策定を進める「太陽光発電における自然環境配慮の手引き(案)」でも、自然環境配慮と地域社会との共生を両立した好事例として紹介されている。

また売電収益を地域へ還元する具体的な仕組みも評価対象となっており、同社では、王滝村に住む若者やUIターン者を対象とした「奨学金返済支援制度」へ継続的な寄付を行うなど、発電事業を地域の人口減少問題に向き合う装置として機能させている。さらに地元事業者による維持管理の実施や、住民の要望に応じた旧スキー場の排水路整備など、対話を通じて地域の防災・レジリエンス向上に寄与している点も高く評価された。同社は今回の事業を「地域共生モデル」の先行事例と位置づけ、今後も全国の自治体が抱える共通課題を解決する持続可能なビジネスモデルの構築を目指す。

磯野代表取締役らは「『青い地球を未来につなぐ』というパーパスのもと、再生可能エネルギーへの世界的なシフトを加速させ、社会と地域の双方に価値をもたらす取り組みを進めていきたい」と話している。