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誘導路新設事業が本格化  九州地方整備局など    今月にもビル設計業者が決定


 福岡空港ビルディング株式会社(福岡市博多区大字下臼井、麻生渡社長)はこのほど、空港内平行誘導路の複線化に伴う国内線旅客ターミナルビルの再編事業に着手、順調にいけば今月中にもターミナルビルの設計業者を選定する。
 設計業者は公募型プロポーザル方式で募り、先月18日まで技術提案書を受け付けていた。再編事業では、既設の平行誘導路と福岡空港ターミナルビルの間に、エプロンを拡張し新たな誘導路を併設、二重化する。2本目の誘導路の新設スペースを確保するため、福岡空港ターミナルビル内第1ターミナルを後ろに移動する。第1ターミナル後方にある既存の駐車場は、第3ターミナル後方に立体駐車場を新設して集約する。新設する立体駐車場の収容台数は約900台の予定。
 再編事業は今年は設計が中心で、早ければ来年度、立体駐車場の建設に取りかかる。第1ターミナルのセットバック工事は段階的に進め、再編事業全体は約8年かかるとされている。国の予算は全体で約100億円を見込んでいるほか、福岡空港ビルディングなど、関係する民間の資本も投入される。
 誘導路は旅客機が滑走路に至るまでの連絡通路の役割を果たす。今回複線化することでよりスムーズな運用を後押しし、発着便の遅延防止や発着処理能力を増強する効果が期待されている。国土交通省九州地方整備局港湾空港部の森住直樹福岡空港プロジェクトチームリーダーは「今年度から本格的に取り組み始めた滑走路増設の準備ともいえる事業で、発着便の過密化が進む福岡空港にとっては早急に求められている整備」と話している。