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若草工業団地に有機リサイクルプラントを建設  御笠環境サービス    6月中旬から稼動


 一般・産業廃棄物収集運搬業の有限会社御笠環境サービス(大野城市仲畑1丁目、吉嗣雅一社長)は、現在、粕屋郡宇美町の若草工業団地内に食品や木質系廃棄物、有機汚泥などを原料に液体肥料やバイオマス(生物資源)燃料を生産する有機廃棄物リサイクルプラントを建設している。今年6月に完成し、6月中旬から稼動する。
 これは環境保全課題「地球温暖化の抑制」を背景に、食品廃棄物を対象とするバイオマス事業の推進および物流効率化、それに伴う温室効果ガスの削減を図る目的で建設するもの。場所は若草工業団地内、日産部品九州株式会社の北西側。名称は「九州バイオマス・ターミナル」。敷地面積は2,706平方メートル、建築面積は642平方メートルの鉄骨造り平屋建て。同施設はガス・ディーゼルエンジン(発電機)、スターリングエンジン(同)、加工原料受入槽、重力沈殿固液分離槽、メタン発酵槽、回転式ドラム乾燥機、ペレット製造機、生物脱硫装置、電気化学的処理槽、消化液タンクなど19機能の設備で構成している。総事業費は1億2,000万円。本格稼動後は食品残渣(生ごみ)や木質系・有機汚泥廃棄物を1kgあたり1円で買い取り、バイオマス複合変換装置を活用することで高濃度有価ガス(メタンガス)燃料と液体燃料(液肥)、固形燃料(バイオペレット)を生産。化石燃料、農薬、化学肥料の代替製品として精製燃料を利活用し、農業生産法人などに販売する。
 同社では「農林水産省認定の広域連携等バイオマス利活用推進事業として、今後も有機物資源循環システムの構築、有機肥料自給率の向上、有機農産物の供給拡大を目指すなど、バイオマス事業のモデルケースを創造していきたい」と話している。