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自己処理型水洗トイレが強靭化大賞受賞 ニシム電子工業
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週刊経済2025年5月7・14日発行号
災害時の利用可能性などが評価
電子通信機器の開発・製造・販売などのニシム電子工業㈱(福岡市博多区美野島1丁目、山科秀之社長)は4月22日、自社開発の自己処理型水洗トイレ「トワイレ」が「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」の企業・産業部門で優秀賞を受賞した。
ジャパン・レジリエンス・アワードは、内閣官房所管の(一社)レジリエンスジャパン推進協議会が主催する制度で、強靭な国づくりや地域、人、産業づくりに取り組んでいる先進的な企業や団体を評価、表彰するもの。同社は2017年、防災を目的に「トワイレ」の開発に着手。上下水道がない場所でも使用でき、一般的な仮設トイレより汲み取り回数が少ないため衛生車が不足する災害時でも長時間使用可能。また、自立搭載型やトレーラーハウス型、常設型など利用者や設置場所に合わせた製品ラインナップをそろえる。災害時以外は公園やグラウンドに設置し普段使いできる点など、「レジリエンス性」、「技術・先駆性・革新性」、「波及性・持続性」が評価された。17年に発生した九州北部豪雨や昨年1月の能登半島地震の被災地で使用実績がある。現在は、公園や工事現場、レジャースポットでも導入されている。トイレ室数などカスタマイズできるため、価格はニーズに合わせて見積もりを出す。
同社は1963年11月設立。資本金3億円。従業員数840人(25年4月)。