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“脳若トレ”開発会社を子会社化  シティアスコム    医療分野強化の一環


 情報システム開発の株式会社シティアスコム(福岡市早良区百道浜2丁目、藤本宏文社長)は10月1日、介護予防ツール「脳若トレーニング」の開発・販売やシニア向けパソコン教室などを手掛ける株式会社サムライト(同所、光岡眞理社長)を子会社化した。
 シティアスコムでは12年4月に医療チームを新設するなど医療分野に力を入れており、介護予防が広い意味での医療分野であることやシニア向けのニュービジネスとしての成長性などを加味し、1700万円の増資を引き受けた。
 サムライトが介護予防教室で使う「みつおか式脳若トレーニング」は、講師と生徒がコミュニケーションを取りながらタブレットPCに触れ、頭と指を使い楽しみながら介護予防を図るもの。体系化した講師向け教材を活用し、社内の認定制度による講師の高いコミュニケーション能力が同社の強みとなっている。今後は、社外向けの講師の認定制度の構築や、大学や自治体と連携した脳若トレの科学的検証を行い、ライセンス供与による広域展開を図り、15年3月期に売上高2億5000万円を目指す。
サムライトは2003年創業、09年12月設立。資本金2000万円。従業員約20人(契約社員含む)。光岡社長が大野城市の公民館で開始したパソコン教室を皮切りに、その後シニア向けに特化しPC教室を展開。法人化後に介護予防教室の展開を開始。現在、福岡、広島45カ所で教室を運営。12年6月、日本政策投資銀行主催の「第1回女性新ビジネスコンペティション」でファイナリスト(10人)となった。
 シティアスコムは1971年1月設立。資本金4億4200万円。従業員440人。金融業や流通、製造業向けを軸とした受託開発に加え、近年はデータセンター事業や九州トップシェアの学校法人パッケージソフトなどサービス事業に注力。12年3月期売上高は61億7400万円。医療分野では電子カルテ関連システムやヘルプデスクサービスなどを展開し、15年3月期に売上高5億円、17年3月期に同10億円を目指す。