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経常利益は604億2700万円の黒字化 ふくおかFG3月期


週刊経済2021年6月8日発行

信用コスト大幅減

㈱ふくおかフィナンシャルグループ(福岡市中央区大手門1丁目、柴戸隆成社長)の21年3月期連結決算は、売上高に相当する経常収益が前年比3・0%減の2747億5400万円の減収、経常利益は604億2700万円(前年度経常損失52億5千万円)の黒字化となった。
昨年度決算は景気後退や新型コロナウイルスの影響などから将来を見越して事前に貸倒引当金を計上するフォワード・ルッキング引当や感染拡大の影響のほか、傘下の十八銀行との経営統合に伴う引き当て基準の統一時に増えた信用コストなど引当金570億円を計上。今期は引当金を大幅に積み増した反動で信用コストは大幅に減った。また、国内では外貨調達費用の低減や傘下の証券会社の収益改善が寄与するなど2期ぶりの黒字化に寄与した。純利益は前期に十八銀行との経営統合による負ののれん発生益を計上した反動で59・6%減の446億4700万円となった。本業のもうけを示すコア業務純益(3行合算)では、1・0%増の797億円となった。
今期の経常利益は前年同期比19・2%増の720億円、当期純利益は12・0%増の500億円を見込んでいる。