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経常利益は前期比42・8%増の29億8500万円 リックス3月期


週刊経済2022年5月31日発行

売上高は399億円

福岡市博多区山王1丁目の機械商社・リックス㈱(安井卓社長)の2022年3月期の連結決算は、売上高が399億6900万円、経常利益が前期比42・8%増の29億8500万円となった。
営業利益は同44・5%増の25億8千万円、当期純利益は同50・3%増の20億5100万円だった。主要取引業界別の売上高では、鉄鋼業界向けの売上高が113億2800万円。整備部門だけでなく操業部門への営業活動に注力した結果、製鋼副資材の販売が伸びたほか、ダストリサイクル設備向け部品や熱延工程向け高圧バルブなどの販売が売上増に寄与した。
自動車業界向けの売上高は、80億600万円。今後成長が期待される電池・モーター分野やデジタル技術に関する提案活動に注力した結果、音響カメラや自動搬送システム、塗布装置やディスペンサーなどの販売が伸びた。電子・半導体業界向けの売上高は、58億4千万円。メーカー機能や修理サービス事業の強化、デジタル新商品の拡販やリサイクルビジネスにつながる活動に注力した結果、半導体製造装置用シール材や回転継手、洗浄装置などの販売が伸びた。
ゴム・タイヤ業界向けの売上高は、26億7300万円。開発案件の対応強化や補修ビジネスに関する営業活動に注力した結果、加硫機用バルブの販売が大きく伸長したほか、水封式真空ポンプの大口案件などが売上増に貢献した。工作機械業界向けの売上高は、18億7400万円。工作機械の複合化に対応する新しい回転継手の営業に力を入れたほか、新型回転継手の開発にも注力した結果、回転継手の販売が伸びたほか、渦巻きポンプなどの販売も増加した。
高機能材業界向けでは高機能フィルムメーカーへの深耕を図るとともに医薬・化粧品業界の開拓に力を入れた結果、医薬向け真空ポンプの販売に結び付いたほか、チラーのレンタルなどが売上増に寄与。売上高は17億3700万円となった。環境業界向けではSDGsに関連する水処理関連事業の拡大に力を入れたほか、再生エネルギー分野への深耕を図った結果、プラントメーカー向けベッセルや環境装置向けインバーターなどの販売が伸長。売上高は19億4400万円となった。
紙パルプ業界向けではケミカル素材増産の設備投資案件と抄紙工程の設備投資案件に注力した結果、増産対応のポンプや粉体溶解装置改造案件などが売上増に貢献。売上高は8億6400万円だった。
今期の売上高見込みは前期比9・8%増の439億円で、経常利益は同3・8%増の31億円。営業利益は同14・3%増の29億5千万円、純利益は同2・3%増の21億円を見込んでいる。なお、22年3月期は期首から収益認識会計基準等を適用しており、売上高については対前年同期比増減率を記載していない。