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経営者賞に三好不動産の三好修社長ら3氏 経営者顕彰財団


週刊経済2025年5月7・14日発行号

23人の候補から選定

公益財団法人経営者顕彰財団(福岡市博多区博多駅前1丁目、理事長・久保田勇夫㈱西日本シティ銀行特別顧問)は、2024年度(第52回)の「経営者賞」にキャンピングカー製造販売・㈱ナッツ(遠賀郡遠賀町大字尾崎)の荒木賢治CEO、不動産管理会社向けサポート・㈱シード・コーポレーション(福岡市中央区薬院)の鈴木順子社長、不動産業・㈱三好不動産(同区今川)の三好修社長の3氏に決定し、4月21日に福岡市内で表彰した。

同賞では九州・山口において中小企業の経営・技術に優れた業績をおさめ、地域経済の発展に貢献のあった経営者を毎年表彰。今回は昨年10月末までに推薦を受けた23人の候補から選んだ。各受賞者の主な表彰理由は次の通り。

荒木氏は1960年10月17日生まれの64歳。ナッツは1990年7月創業、93年8月設立。資本金1千万円。従業員720人。キャンピングカー専門の製造・販売企業の先駆として豊富なノウハウを持ち、全国8拠点で営業展開し、国内トップシェアを誇る。荒木氏は、欧米の先進国に比べて「日本のキャンピングカー文化がまだまだ成熟していない」として、「航空機、船、電車、バスという旅の手段に、新たに『くるま旅』と『車中泊』という文化を創出させたい」との思いのもと、車中泊施設の推進など日本にキャンピングカー産業を確立させる活動を推進。また、2021年から日本RV協会会長を務め、能登半島地震の際には、災害支援のため会員企業と連携しキャンピングカーの派遣を決定。被災地の復興の中心になる自治体職員と全国からの応援職員の宿泊場所として、最大で200~240人ほどの就寝場所が確保できるよう石川県珠洲市にキャンピングカー60台を届けに自ら出向いた。

鈴木氏は1978年12月1日生まれの46歳。シード・コーポレーションは2007年4月設立。資本金1200万円。従業員64人。、全国約150万戸の住居に、24時間365日対応可能で会員制の水回りや鍵のサポートなど暮らしのトラブルを解決する「くらしーど24」などのサービスを提供。不動産管理業者・仲介業者の深刻な人材不足を背景に、業務効率化の観点から「窓口機能」をアウトソースするためのサービス利用が拡大し、総会員数が120万人を超えるなど成長を続けている。鈴木氏は女性ならではの細かい配慮でサービスの充実や会員の利便性向上に重点的に取り組み、WEBからのトラブル受け付けやSMSによる連絡など、コールセンターと会員とのコミュニケーションチャネルを拡大。さらに外国人入居者に対応するため、英語や中国語だけでなく主要言語にヒンディー語やベンガル語を加え22言語での電話応対を開始するなど、多様なニーズに応えている。

三好氏は1955年2月1日生まれの70歳。三好不動産は1950年6月創業、51年7月設立。資本金5千万円。従業員571人。福岡市内を中心に賃貸住宅約4・5万戸、駐車場約7千台の管理物件を有する県内最大手の不動産管理会社。70年以上にわたって名実ともに福岡を代表する企業であり、地元での認知度も高く、家主からの信頼も厚い。また、不動産オーナー向けに不動産、相続、税金などの知識向上のためのセミナーを数多く開催するなど、業界トップ企業として、不動産事業や福岡の発展に大きく寄与。三好氏は、不動産管理を重要な資産管理の一つとして提唱し、オーナーの資産を守り続けることを第一に不動産管理業の健全な発展に尽力。CSRやSDGsの活動も積極的に推進。県内不動産業者で初めて「SDGs宣言」を行ったほか、学生を募っての被災地支援や自然環境保護のためのボランティア活動の定期的な実施、老人ホームや企業主導型保育施設、学童保育施設の運営、カンボジアの地雷撤去跡地に小学校を建設するなど多くの支援を行っている。