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約1億6000万円をかけ境内に保育園 鳥飼八幡宮


開園予定は10月22日

鳥飼八幡宮(福岡市中央区今川2丁目、山内勝二郎宮司)は、約1億6000万円をかけ、境内に保育園を建設している。完成予定は今年の10月、開園は10月22日の予定。

同区に多く見られる待機児童の問題解決に対応するためで、名称は「ゆかり保育園」。ゆかりは「縁」に由来する。建築面積は313平方m、鉄筋コンクリート2階建てで延床面積は554平方m。1階は保育室が6部屋、事務室、病児保育室、ロッカー室、応接室、医務室、授乳室、便所、福祉便所、厨房室、パントリー。2階は和室の大広間と板張りの大広間のほかに和室6部屋、風呂、厨房室。病児保育も受け付け、依頼があれば特別日曜保育も受け入れる。

「保育園は園児の熱が37・5度になったら自宅に帰さなければならないが、看護師を置くことで病児保育にも対応し保護者の要望に応える」(山内圭司権禰宜)としている。入園予定は0~5歳児49人。園長には工藤江美医療法人ひまわり会事務員が就く。職員は主任保育士、看護師、栄養士それぞれ1人ずつで保育士は約15人。保育時間は午前7時から午後8時まで。延長保育は午後6時から午後8時まで。

山内権禰宜は「神道の概念として命を授かりものとして育むことを教育として進めていく。境内のなかで四季を感じ、生き物と関わりながら知識を得てほしい。10月、11月には大相撲部屋も設けるので、力士と関わり日本の伝統にも触れてほしい」と話している。

また、同八幡宮では、来年中の完成を目指して祖霊殿を計画している。山内権禰宜は「近年、寺の維持が困難となりお墓離れの風潮にあるため、亡くなった後も関われるような場を設けたい。神社を残していくためにも、宿坊の建設など5~10年後を見据えた新しいことにチャレンジしていく」と話している。

2017年7月4日発行