NEWS

  • 地域

粗鋼生産量の落ち込みで14%の減収  黒崎播磨    当期利益は39億円で黒字化


 耐火物製造の黒崎播磨株式会社(北九州市八幡西区東浜町、浜本康男社長)の10年3月期連結決算は、売上高が前期比14・0%減の828億74百万円、経常利益が同3・4%減の30億2百万円で減収減益となった。
 主要得意先である鉄鋼業界の粗鋼生産量が下期に回復したものの上期は大きく落ち込み受注高に影響、減収につながった。収益面では、緊急対策として実施した原材料や調達費、労務費の削減努力が生き、中間期に赤字計上していた経常利益の黒字化に成功。当期純利益は前期の28億79百万円の赤字から、39億67百万円の黒字に転じた。
 セグメント別に見ると、耐火物事業は粗鋼生産量の落ち込みから同14・7%減の621億7百万円。築炉事業は大型工事案件の受注減で同4・9%減の153億24百万円。ファインセラミック事業は半導体産業の市況悪化で同39・8%減の21億98百万円だった。
 今期見通しは、売上高は前期比3・4%増の857億円、経常利益は29・1%増の39億円で増収増益を見込む。同社は「今期は浜本新社長の下、『サバイバル&成長』をスローガンに収益構造の強化に取り組む」としている。