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県工業技術センターと連携し機能性食品の共同開発へ 中村学園大学 年内目標に「食の科学研究会」を設置


 中村学園大学(福岡市城南区別府五丁目、藤本淳学長)は、福岡県工業技術センター(筑紫野市、細川純所長)と連携協定を結び、食物繊維やカルシウムなどを強化した「機能性食品」の共同開発を進める。年内を目標に合同で「食の科学研究会」(仮称)を設置し、二年後をめどに県産野菜や海藻などを活用した食品開発を始める。
 同大では今年四月、中国・上海中医薬大学と提携し、薬膳科学研究所を設立。食と健康に関する薬膳の総合的な学問体系を構築し、新しい研究領域の創造のための研究を進めるとともに、その成果を社会に還元す ることを目指している。一方、同センターの生物食品研究所では、食品の成分分析、みそ作りの過程で残る大豆の煮汁などの廃棄物の再利用技術などの研究を進めている。両者が連携して食の機能性の科学的な研究を進めることで社会的な貢献を目指す。
 年内設置を目指す「食の科学研究会」には、県内の食品会社にも参加 を呼びかけ、県農業総合試験場や県水産海洋技術センターも協力し、医学の専門家も加えて二年後には具体的な開発に着手する考え。

 管理栄養士国家試験に88人が合格、合格率は85.4%
 また、今年五月に実施された管理栄養士国家試験で、同大栄養科学部 からの合格者は八十八人となり、合格率は八五・四%となった。
 五月二十三日の国家試験には、管理栄養士を専攻した今年三月の卒業した百四人のうち百三人が受験。そのうち八十八人が合格し、合格率は前年を一二%上回った。
 同国家試験には全国から前年に比べ三千九百七十四人多い二万七千八 百十七人が受験。合格者は四千三百五十人で前年に比べ三百八十二人減少している。合格率は一五・六%で、前年比四・二%減の難関となった。
 同大では、受験に向けて国試プロジェクト委員会を発足。模擬試験の回数を倍に増やすなど受験対策を強化してきた。中村量一理事長は「前年の合格率が低かったので、先生方も学生も危機感を持って望んできた。学部を挙げた取り組みが功を奏したといえよう」と話している。

2004.9.22 発行 週刊経済より