NEWS

  • 地域

病院横の3階建て介護老人福祉施設がオープン   大乗会   自動調理器、コージェネなど最新設備を導入


 社会福祉法人大乗会(福岡市西区野方七丁目、原信也理事長)は十一月一日、福岡リハビリテーション病院(運営・医療法人大乗会、同所、同理事長)横に総事業費約十四億円をかけて建設していた三階建ての介護老人福祉施設「リハモール福岡」をオープンした。
 同施設の建設概要は、敷地面積が約四千四百平方メートル、建物は三階建てで、延べ床面積は五千六百九十平方メートル。一階はショートステイ十五室、四十人収容可能なデイサービス、厨房、浴室、日本庭園、二~三階は特別養護老人施設で、ワンフロア三十六室の計七十二室。九室をワンユニットとして、それぞれに共有スペースとしてキッチンや談話室などを備えている。一部屋の占有面積は約十五平方メートルで、ベット、トイレは全室完備。なお、厨房に医療施設としては先駆的なドイツ製の自動調理器・スチームコンベクションを二台導入。同調理器は福岡市内のシティホテル数カ所でも導入されているが、材料を入れ、「炊く・蒸す・焼く」といった調 理マニュアルをインプットしておけば、それ通りに自動料理するという。なお、調理後の食事を真空パックし、冷凍保存しておけば、大幅な効率化も図れるという。この他にも、同施設ではコージェネレーションシステム、浴槽に自動洗浄特殊浴槽「ウィステリア」などを導入し、近代的な設備を備えているほか、リハビリテーション施設として機能訓練 室、岩風呂、趣味分野としてカラオケ、陶芸、将棋、家庭菜園なども充実している。
 原理事長は「要介護度を下げていく日本初のリハビリ機能付ホームとして、介護施設の日本モデルづくりを目指したい」と話している。

 来年5月めどにISO9000シリーズの取得
 また、同介護老人福祉施設では来年五月をめどに、ISO9000シリーズの取得を計画している。
 これは関連の福岡リハビリテーション病院が、西日本地区でもいち早くISO9000シリーズを取得しており、医療サービスマニュアルとして持続的改善を図るために同管理体制を採用していることから、同一の規格取得でPDCA(プラン・ドュー・チェック・アクト)体制を強化するもの。十月三十日にISO取得に向けてキックオフし、来年五月の認証取得を目指す。
 同法人は一九五五年に医療法人博仁会として創立、八〇年に「生松・を開院し、九六年リニューアルで医療法人大乗会「福岡リハビリテーション病院」に名称変更。職員数は三百八十人。許可病床数は二百二十八床、一般病棟は二棟・一〇八床、回復期リハビリテーション病棟二棟・百二十床。診療科目は、内科、整形外科、脳神経外科、リハビリテーション科、リウマチ科、消化器科、循環器科、神経内科、歯科 。 〇二年六月に医療機関同士で患者の症状や治療状況の情報交換を実施する開放型病院の認可。 〇二年十一月にISO9001認証を取得。一日の外来患者数は約二百人。二〇〇三年九月二十四日に社会福祉法人大乗会を設立し、施設開設準備を進めてきた。
 原理事長は五二年九月二十三日生まれの五十二歳、福岡大学医学部 卒、趣味は海釣り、座禅。

2004.11.9 発行 週刊経済より