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町内に150ヘクタールの産業団地構想  久芳菊司・久山町長    土地利用の活性化などを積極推進


 10月28日付で就任した久芳菊司(くば・きくし)町長(59歳)は、11月14日、ふくおか経済インタビューに応じ、就任の抱負を「従来の路線を基本に町政運営に携わっていきたい」と語った。町内に150ヘクタールの産業団地を整備するなど、土地利用の活性化などを積極的に推進していきたいとしている。
 ―町が抱える課題について。
 久芳 急速な都市化を防ぐため、大型団地を町内に作らないなど、土地利用を規制した施策を展開してきた。町の人口は、現在、約8000人。昭和45年の都市計画構想に沿った町を形成することができた。その一方、就農人口の減少と高齢化が進むことによる新たな問題にも直面している。こうした点を踏まえ、土地利用の活性化に積極的に取り組んでいきたい。加えて安定的な財政基盤を確立するため、企業の新たな受け皿づくりにも取り組む。
 ―企業団地の造成に着手されると。
 久芳 正式決定ではないが、150ヘクタール規模の産業団地を整備する構想を持っている。久山町は福岡都市圏と北九州都市圏の中間点に位置し、周辺のインフラも整備されている。有利な条件で企業誘致ができるのではないか。現在でも企業用地についての問い合わせも少なくない。経済環境が非常に厳しいが、県などと連携し、積極的に動いていきたい。
 ―農業の活性化にも
 久芳 高齢化の問題もあるが、町内の農家が小規模・零細であることを踏まえた上での対策を打ち出す必要がある。最も有効な手段であると考えているのは、米のブランド化です。久山町で収穫された米は、県内でもおいしいと評価が高い。JAと連携し、積極的に取り組みたいですね。これが実現できれば、農家のモチベーションや所得の向上につながるだけでなく、都市部の人たちとの活発な交流が期待できます。そういう意味で農業をテーマにした集客人口の増加、都市部との交流人口の拡大に力を入れていきたいと思います。
 ―合併問題の見解をお聞かせください。
 久芳 粕屋郡6町による合併は、昨年12月の定例議会で久山・粕屋両町議会で法定協設置議案を否決し、白紙に戻ったまま。合併問題については、以前から議論されてきたが、将来の道州制時代を見据え、粕屋郡全体で議論を進めていく必要があるのではないかと思う。同時に住民の合意と協力が得られることも非常に重要だ。(詳細はふくおか経済2008年12月号に掲載)