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業務用エコキュート拡販などで売上24%増  昭和鉄工    経常損失8500万円で赤字大幅縮小


 熱源事業、空調関連機器製造の昭和鉄工株式会社(福岡市東区箱崎7丁目、山本駿一社長)の09年3月期中間決算は、売上高が64億6700万円で前年同期比24%増、経常損失が8500万円(前年同期は5億9800万円の赤字)で赤字を大幅に縮小した。
 大容量自然冷媒ヒートポンプ式給湯機「業務用エコキュート」や液晶表示装置(LCD)製造用熱処理路の受注拡大により増収。損益面では、鋼材など原材料高騰や電力費アップで赤字となったが、売価改善や産業機械のコストダウン解析(VA)などによる原価低減を図り前年同期に比べ赤字幅を縮小した。事業別では空調関連事業が、業務用エコキュートと特殊用途向空調機の売上が拡大したが、業務用空気清浄機などの環境製品の低迷が響き売上高35億9800万円の同7%減。サーモデバイス事業部が、台湾液晶パネルメーカー向けLCD製造用熱処理路などの受注拡大で売上高15億1000万円で、台湾メーカーの受注先送りで大幅な減収となった前年同期の売上高1000万円から回復した。その他の事業は、鋳造製品や橋梁用防護柵、空調衛生設備工事の請負などすべての事業が堅調に推移し売上高13億5800万円で同22%増となった。通期では売上高150億円で同3%増、経常利益1億2千万円で同3%増を目指しており、同社では「急激な円高や世界規模の株安、内需の冷え込みによる設備投資のさらなる抑制が懸念されるが、新製品の拡販や積極的な設備投資などに取り組んでいく」と話している。