東京都江戸川区の介護事業所を譲渡　シダー

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週刊経済2025年9月17日発行号

１２月１日予定、名古屋の夢眠ホームに

全国にデイサービスセンター、介護付有料老人ホームなどを展開する㈱シダー（北九州市小倉北区足立２丁目、座小田孝安社長）は８月２８日、介護付有料老人ホーム「ラ・ナシカこまつがわ」（東京都江戸川区、定員３２人）と「あおぞらの里グループホーム小松川」（同、１８人）を介護施設運営の㈱夢眠ホーム（名古屋市東区、佐藤信輔社長）に事業譲渡することを決めた。予定日は１２月１日。

同施設は２００８年１１月開設。同一建物内において、強みであるリハビリテーションサービスなどの特徴を生かし、介護保険制度上それぞれ異なる区分に属する３種類（特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護、認知症対応型通所介護）の事業を運営してきた。営業面で厳しい経営環境が継続しており、営業強化や運営面の見直しなどの収益性改善を探る一方で、事業譲渡の選択肢を含めたさまざまな可能性を検討。そのような中、２０２３年８月に山梨市内の事業所を譲渡した実績がある夢眠ホームに、事業譲受の打診をしたところ、夢眠ホームの事業拡大戦略と、シダーの経営資源の選択と集中の方針が合致したことから、２事業については事業譲渡を実施し、「あおぞらの里小松川デイサービスセンター」（定員１２人）は、運営効率化の観点から事業廃止（１０月３１日）を決めた。介護付有料老人ホームの２５年３月期売上高は１億７８００万円、経常損失１１００万円。グループホームの売上高は８３００万円、経常損失１３００万円。デイサービスの売上高は３９００万円、経常利益１００万円。譲渡価額は５００万円。譲渡に伴い、今期業績において特別利益を計上する見込みとしている。

同社では「制度区分の相違に伴う運営上の複雑性を解消するとともに、グループの中長期的な収益性の向上および経営効率の改善を図っていく」と話している。

同社は１９８１年４月設立。資本金４億３２２８万円。２５年３月期売上高は１７８億２９００万円。従業員２３１６人。