NEWS

  • 地域

新北九州空港で新規タクシー営業所などを構想 第一交通産業 路線バス参入には否定的


 タクシー事業、不動産業の第一交通産業株式会社(北九州市小倉北区馬借二丁目、田中亮一郎社長)は、周防灘沖合に建設中の新北九州空港内に新規タクシー営業所の設置などを構想している。
 同社では、空港島内の三千三百平方メートルの用地取得を北九州市に申請し、内諾を得ている。用途については検討中としながらも、新空港周辺の苅田地区に同社グループのタクシー営業所がないことから、新規営業所の設置や観光バスの発着所、時間貸し駐車場などを想定しているという。
 新空港への乗り入れを目指している新規航空会社の株式会社スターフライヤ ー(北九州市小倉北区米町二丁目、堀高明社長)が早朝・深夜便を予定していることについて田中社長は「期待している」としており、開港後の乗客の運送手段としては通常の小型タクシーのほかにも、乗合タクシーやシャトルバス、企業のチャーターバス、数カ所で乗客を拾って回る「デマンドバス」の投入などを検討している。
 ただ、路線バスについては「(那覇交通の買収を通じて)一定の便を走らせないといけないうえに予備車を持たなくてはならないことが分かった。西鉄さんも参入してくるだろうし、採算面で厳しいのではないか」(田中社長)と現時点では否定的な見解を示している。
 同社は一九六四年九月の創業、設立。資本金二十億二千四十万円。従 業員三千三百七十四人。二〇〇四年三月期連結決算の売上高は七百六億五百万円、経常利益は三十五億四百万円。
 田中社長は東京都出身で、一九五九年四月四日生まれの四十五歳。青山学院大学経済学部卒。趣味はゴルフ。

2004.9.22 発行 週刊経済より