NEWS
数十ミクロンの隙間に対応するフラックス洗浄装置を開発 リックス
Tag:
週刊経済2025年10月29日発行号
特許出願中
機械商社のリックス㈱(福岡市博多区東比恵1丁目、安井卓社長)は10月15日、半導体などの製造において数十ミクロンの隙間に対応するフラックス(はんだ付け促進剤)洗浄装置を開発したと発表した。
フラックスは、半導体製造におけるはんだ付けの際に妨げになる金属表面の金属酸化物(酸化膜)や異物を取り除くために用いる溶剤。同社は20年以上フラックス洗浄設備を製造・販売しており、専門知識を生かしてAI向け半導体をはじめとする高性能な半導体で採用が進む新技術に対応するために開発した。新開発した洗浄装置は、従来の方法では洗浄困難だった数十ミクロンという狭い隙間にも、フラックス洗浄液を充填させる減圧機構を有することが特徴という。この新技術により、複数のチップをインタポーザー(中間基板)上に水平に並列配置する2・5次元実装技術において進歩している有機インタポーザーなどの大判化実装品の狭い隙間に残っているフラックスも効果的に洗浄することができる。すでに複数の大手半導体関連企業から受注、納入しており、特許も出願中。
同社は1907年創業、64年5月設立。資本金は8億2790万円。グループ従業員数は765人(25年3月時点)。東京証券取引所プライム市場、福岡証券取引所に上場。流体応用機器・設置製造販売、精密自動・計測機器販売、製鋼副資材等販売などを手掛け、25年3月期売上高は前期比10%増の547億2700万円。

