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政投銀BCM格付で3年連続最高ランク QTNet


国内の通信・放送事業者で初

九州電力グループの情報通信事業会社、九州通信ネットワーク株式会社(略称QTNet、福岡市中央区天神1丁目、岩﨑和人社長)は5月25日、株式会社日本政策投資銀行(略称DBJ、東京都千代田区、柳正憲社長)の「DBJ BCM(事業継続管理)格付」融資で、国内の通信・放送事業者では初の3年連続での最高ランクの格付を取得したと発表した。

同融資は、DBJが開発した独自の評価システムによって、防災や事業継続への取り組みに優れた企業を評価・選定し、その評価に応じて融資条件を設定する「BCM格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資メニュー。QTNetが同格付けを取得するのは4度目で、今回の総得点は84・1(全体の平均は61・5)となり、前回15年度の評価よりも1・6ポイントアップで過去最高を更新し、70点以上に与えられる最高「A」ランクを3年連続で獲得した。

今回、高く評価されたのは(1)免震構造かつ豊富な電源設備などを有する堅固な総括局の新設で、総括局機能の二重化を実現するなどハード面の投資を着実に進めている点(2)過去の経験などを踏まえた作業時間の積算で、通信網の階層毎に目標復旧時間を定め、早期復旧体制の実効性向上に尽力している点(3)工事委託会社の事業継続対策状況を調査した上で、有事の際の連携体制の構築や改善支援を実施しているほか、電力系通信事業者などとの間で相互扶助体制を構築し、その訓練も定期的に行うなど、企業間連携によって事業継続力を向上させている点、の3つ。

同社は九州域内で光ブロードバンドサービス「BBIQ」や法人向けデータ通信「VLAN」などの情報通信サービスを提供する電気通信事業者で、有事における地域の情報通信サービスの安定的な提供の実現に向け、防災・事業継続体制の整備を進めている。特に15年に完成したSOCビルは免震構造や津波の影響のない立地、長時間の停電対策といった高い堅牢性を有し、ネットワークの中枢を担う総括局機能のSOCビルと既総括局での2局化、SOCビル、既総括局と各拠点を結ぶ幹線ネットワークの完全二重化を実現している。

2017年6月6日発行