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客室稼働率88%、婚礼件数3年連続増 ホテルオークラ福岡 10月までに客室・宴会場を全面改装
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株式会社ホテルオークラ福岡(福岡市博多区下川端町)の徳安弘明社長は、2月4日、ふくおか経済3月号インタビューに応じ、客室の年間稼働率が88%で推移していることや、ホテルの婚礼件数が3年間で90件増加し、07年度の実績が544件に達する見込みなどを明らかにした。現在、同社は客室と宴会場の全面改装工事に着手しており、同社長は「グローバルスタンダードとしてのグランドシティホテルを目指していきたい」などと語った。
―客室の年間稼働率が過去最高の実績で推移しているようだが。
徳安 現在、88%で推移している。ホテル業界では驚異的な状況であると申し上げて良いと思う。景気回復の実感がなくても、いくつかの理由がある。まず福岡の産業界を見ると、自動車産業を中心に製造業が非常に好調であり、ビジネス需要が高いこと。次に昨年から著しく変化しているのは、年末年始や3連休などを利用して家族連れや団塊世代の夫婦連れが連泊するケースがかなり増えた。さらに女性客の利用も顕著に目立つ。観光目的だけでなく、福岡市在住でキャリアを持っている女性、若い女性を含めてリフレッシュを目的にご利用される機会が多い。高い稼働率を維持している背景には、ホテルオークラが独自に開発したイールド・マネジメントシステムを応用し、価格を落とさないで空き室を出さないような効率的に運用するシステムを導入したためだ。
―婚礼部門は、福岡でもトップクラスの実績だが、現状は。
徳安 05年度が454件、06年度が516件で、07年度は544件になる見込み。3年間で90件増加しており、伸び率は福岡でもトップクラス、オークラのグループホテルでも大きく伸びているのは当社だけだ。これは20代前半から50代までの女性スタッフ21人で構成する「チーム光(ひかり)」の原動力によるところが大きい。幅広い年齢層のスタッフで構成しているため、新婦や両家の母親の感性にマッチしたプランやサービスを提供している点が好評をいただいている。もちろん「味のオークラ、料理のオークラ」といわれるように料理に対する評価も高い。年間の成約率は51%を維持している。福岡の婚礼プランは、札幌、新潟、東京、つくばのグループホテルにも採用されている。
―客室と宴会場の全面改装の状況について。
徳安 3月末までに第1期工事を終了させ、10月までにはすべての工事を終了させる予定。改装後の客室数は、現行よりも3室少ない264室とし、ツインのシングルユースを中心とした客室にする。宴会場は、照明や音響機器を最新のものに切り替える。
―09年には開業10年を迎える。節目にあたっての決意や抱負を。
徳安 03年3月に産業活力再生法のもとで、経営再建に取り組み、07年3月に適用が解け、フリーハンドでの企業活動ができるようになった。基礎体力は回復したが、日本一のホテルを目指すまでにはまだ完全ではない。08年度は収益の回復と基盤づくりの最後の年とし、開業10年を迎える09年度は、次の飛躍を目指すための最初の年と位置付けたい。開業10年のイベントは、一過性に終わらせるのではなく、1年をかけて実施していく方針。そして地域密着型路線を前面に打ち出すことで、「未来型のホテル」を目指していることをご理解いただけるよう努力していきたい。さらに地域への奉仕活動、博多文化の振興に役立てる活動にも積極的に取り組みたい。
同社は99年3月に開業。08年3月末の売上高は69億4500万円、経常利益は3億8000万円の見込み。従業員数は385人。(詳細はふくおか経済3月号に掲載)
平野レミ氏を招きトーキングディナー開催
同ホテルは、3月26日、同社4階の平安の間で料理愛好家・平野レミ氏を招いたトーキングディナー「おしゃべりな晩餐会」を開催する。
今年1回目となる同イベントでは、シャンソン歌手兼料理愛好家・平野レミ氏の軽快なトークと渡邉芳一・同社総料理長のフランス料理で演出する。定員は200人で時間は午後6時30分から。料金は1人2万5000円(税・サービス料込み)。

