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官公庁受注増で3年後5倍の売上へ   ウェブテックジャパン   熊本、東北、関東地区で


 光エネルギーを蓄えて自発光する高輝度蓄光顔料「ナイトブライト」を使用した安全防災用標識などを製造販売する株式会社ウェブテックジャパン(福岡市博多区博多駅前2丁目、内布研志社長)は、官公庁などでの受注拡大で09年9月期の売上高で06年9月期見込みと比べて5倍の10億円を目指している。
 ナイトブライトを使用した「キロメートルポスト(道路上で起点からの一定距離を表示する標識)」が、昨年9月に国土交通省の定めた新技術情報提供システム「NETIS」に登録されたのに加え、同顔料を使用した非難方向誘導標識が7月22日付で東京消防庁の認可を受けたため、今後の受注拡大を見込むもの。今期中に、キロメートルポストが熊本県の国道で試験導入が決定しているほか、東北6県の国道での導入、非難方向誘導標識が関東地区の地下鉄で導入がほぼ確実視されるため、06年9月期では売上高が2億円の前期比約7倍、経常利益が1000万円の同3倍を見込んでおり、今後もエリア、受注拡大を目指す。
 ナイトブライトは、日光に30秒もしくは室内光に30分当てると、標識として認識できる明るさで16時間発行し、これまで国内市場に出ていた蓄光に比べると約3倍の光の強さと耐久性があるという。半永久的に発光し、ランニングコストがかからず、火災などで電気が使えなくなった場合でも発光できるのが特徴。2年前から国土交通省東北地方整備局とキロメートルポストを共同開発し、同局管轄エリアの一部の国道で導入実績がある。
 内布社長は「最近、土木や建築業界で危機管理意識が高まるとともにナイトブライトを使用した製品の需要も高まっている。両業界を中心にさまざまな分野で活躍できる可能性を秘めているため、全国的にナイトブライトを広めていきたい」と話している。
 同社は2000年10月設立。資本金1000万円。従業員4人。蓄光及び蓄光を利用した製品の研究・開発・製造・販売を展開。出先に東京支店、熊本営業所を置く。05年9月期は売上高が3000万円、経常利益が300万円だった。
 内布社長は熊本市出身。1964年4月26日生まれの42歳。法政大学法学部卒。趣味はドラム。