NEWS

  • 地域

天然ガス自動車の普及戦略研究会を発足  西部ガスなど    9月5日に第1回研究会


 西部ガス株式会社(福岡市博多区千代1丁目、田中優次社長)、大阪ガス株式会社(尾崎裕社長)、東邦ガス株式会社(安井香一社長)などガス事業者5社と早稲田大学マーケティング・コミュニケーション研究所(所長・恩藏直人商学学術院教授)は9月5日、天然ガス自動車の普及戦略研究会を発足した。9月5日に第1回目の研究会を開催、今後も継続的に研究会を開いていく。
 日本では環境にやさしい自動車として、ハイブリッド自動車や電気自動車が注目を集め、認知度も高まっているが、一方では世界的な潮流として天然ガス自動車の普及が急速に進んでいる。同会では、日本における天然ガス自動車の認知度向上及び普及拡大を目指し、天然ガス自動車の訴求方法について、マーケティングの視点から産学連携で検討していく。また、普及が急速に進む諸国の先進的な事例を調査、分析することで、天然ガス自動車が有する可能性や普及に向けての方策などを明確化し、国、行政等への政策提案を目指す。
 現在、中東以外の各国にもシェールガス(※)の埋蔵が確認されており、調達国の多様化により供給の安定性が高まることが期待される。世界における天然ガス自動車の急速な普及は、他の自動車燃料に対する優位性を証明しており、日本でも東日本大震災時に東北地方を中心に石油系燃料が逼迫(ひっぱく)したことから、運輸部門の燃料の多様化の必要性が顕在化し、天然ガス自動車の普及・拡大が注目されている。
 ※シェールガスは、頁岩(シェール)層という固い岩盤のすきまに存在する天然ガス。存在自体は古くから知られていたが、岩盤から掘り出すのが難しかった。1990年代以降、岩盤の水圧破砕や水平坑井掘削技術などの技術革新で採掘が進んでおり、資源として重要視されるようになった。推定埋蔵量は従来型天然ガスの半分ほどになると言われている。