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大学院医学研究科に個別最適医療系専攻新設 久留米大学 講座間の壁を超えて横断的な学問を


 久留米大学(久留米市旭町、平野実学長)は今年四月,大学院医学研究科に個別最適医療系専攻を設置した。
 臨床系および関連研究所を母体とした専攻で、同専攻を設けること で、内科系と外科系の専攻を廃止。また、従来の講座別研究指導ではなく、先端癌治療学、心血管先端医療学、高次脳疾患学、先端医療対象疾患学の研究分野のもと、講座横断的な研究体制をつくる。個別最適医療とは、臨床系をより高度で最先端的な研究にしたもので、患者一人ひとりにあった薬や治療法を研究する。久留米大学が私立大学学術研究 高度化推進事業として文科省から選定を受けて研究を推進している分野で、産学官連携での研究も同分野を核にしている。
 平野学長は「生理系、病理系、社会医学系、外科系、内科系にまで講座を統合し、さらに外科と内科の壁も一括して個別最適医療系専攻をつくった。講座間だけでなく、他の学問とも横断的な交流で良い研究がで きる環境をつくりたい」と話している。

 来春開講に向け法科大学院申請の準備進む

 また、同大学では来春の法科大学開設に向けて準備を進めている。それに先立ち、実務経験者を二人教授に迎えた。
 人材の確保についても地域の弁護士会との協力体制ができているため、今年六月に申請して、来年度の全国一斉スタートと同時に設置したい考え。
 平野学長は「早くから法科大学院は設けた方がいいだろうと思っていた。今の日本には司法の専門家が極めて少ないので、社会に貢献するためにも専門家の育成に取り組みたい」と話している。

2003.03.18 発行 週刊経済より