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大学向けの人材育成・就職支援ソリューションを強化 NTTコムウェア九州 福岡市のプロファイルと共同開発


 NTTコムウェア株式会社の全額出資子会社で情報通信システム開発のNTTコムウェア九州株式会社(福岡市博多区御供所町、川路静雄社長)は今期から、大学向けの人材育成・就職支援ソリューションに力を入れている。
 NTTコムウェアグループの経営資源を生かしたソリューションは数多いが、中央大手向けのものも多く、地場産業向けの新たなパッケージ開発に力を入れている一環。同社は各種適性診断のソフト開発・販売を手がける地場ベンチャーの株式会社プロファイル(福岡市博多区上呉服町)と学生向け適性診断プログラム「イーサット」を共同開発した。
 企業においては、年功序列、終身雇用制度が崩壊し、また人材育成コストの削減要請から「即戦力・スペシャリストの人材」を求める傾向にある。同社の人材育成・就職支援ソリューションはそうした状況に対応し、電子履歴書(ヒューマンデータマート)を用いた大学・短大向けの「入口から出口まで」のサービスを提供するビジネスモデルとして開発された。この「イーサット」は大学入学から卒業、就職まで一貫した「自己実現支援」「ギャップ分析」などを体系化し、的確な「適性診断」を実施して、社会人としての成長を支える土台づくりとして活用することができるという。
 具体的には入学時の自己実現支援アセスメントによる自己分析から始 め、個々の性格・能力・スキルレベルに合わせて、目標とそれに対するギャップを認識させ、能力アップ、インターンシップ等の段階を経ながら目標達成に導くという。
 また、これらは全て電子管理されているので、学校側が随時、各支援に対する学生の進捗状況を確認しながら、Webを活用して個別指導が 行える。学生側もパソコンを使ってWebシステムにアクセスできるので、自分の成長を随時確認でき、それに合わせた個別支援を受けられる。さらに保護者への情報提供も容易にできる仕組みになっている。
 同社は〇二年七月設立。同年十月に親会社のNTTコムウェアから分社し事業開始。資本金は一億円。従業員は二百三十人。福岡を中心に九 州全域と沖縄をカバーし、NTTグループをはじめ地元の自治体や企業にIT化のアドバイスと実際の設計・構築・運用サービスを提供している。

2004.8.24 発行 週刊経済より